TAKAO 599 MUSEUM

高尾山の宝物たち

植物図鑑

暖温帯と冷温帯、それぞれに分布する植物が混在して生育する高尾山。自生する植物の種類が多く、四季折々のさまざまな姿を楽しめます。1600を超える種類の植物が確認されており、その数はイギリス全土で自生する種類の数に匹敵。高尾山で最初に発見された植物も多く、その数はタカオスミレ、タカオヒゴダイなど60数種類にものぼります。

  • センボンヤリ キク科
    センボンヤリ
    センボンヤリ キク科
    日当たりのよい草地に生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。春と秋の2回、花をつけることが特徴で、その姿もガラッと変えてしまうユニークな植物である。春は約15センチの背丈で、小さな白い花を咲かせる。花びらの裏が淡い紫色をしているので「ムラサキタンポポ」の別名もある。葉もタンポポに似て、スコップの先のような形をしている。秋になると約60センチにもなる長い花の茎をのばし、その先につぼみのままで終わる花をつける。これは閉鎖花(へいさか:開花せずに受粉を行なう花) と呼ばれるもので、ふわふわの毛に包まれている。このような茎が何本も並んでいる様子を大名行列の毛槍(けやり)にたとえたことが「千本槍」の名の由来となっている。

    季節|4月中旬~5月下旬頃
    高さ|春:約5~15センチ秋:約30~60センチ
    場所|1号路、5号路、稲荷山、奥高尾
  • ニガナ キク科
    ニガナ
    ニガナ キク科
    山地の草原、丘陵地など、幅広い環境に生えている多年草(複数年のあいだ育成する植物)。高尾山でも明るい道沿いで見ることができる。茎や葉を傷つけると、苦みのある白い乳液が出ることから「苦菜」の名が付けられた(苦いだけで、毒はないのでなめても問題はない)。茎や葉が細く、見た目はひょろっとして縦に長い。葉の根もとには、鋭いとげのような鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。花の直径は約1.5センチで、5~7枚の舌状の黄色い花びらがある。茎の先が枝分かれして、散らばるように数個の花がつく。まれに白い花びらのものがあって「シロバナニガナ」と呼ばれている。また、花びらが7~11枚で、ひと回り大きいものは「ハナニガナ」という。

    季節|5月~7月頃
    高さ|約20~50センチ
    場所|1号路、5号路、稲荷山、裏高尾、奥高尾
  • ノアザミ キク科
    ノアザミ
    ノアザミ キク科
    山地の道端、土手、草地など、日当たりのよいところに生えている多年草(複数年のあいだ育成する植物)。がっしりとした印象で、まっすぐに立つ茎の先に紅紫色の花が上向きにつく。花は頭花とうかと呼ばれるもので、たくさんの小さな花が集まり1つの花のように見えている。直径は約4~5センチある。花を包むつぼみのような部分を総苞(そうほう)というが、その先端がとがりべたべたと粘り気がある。また、葉のふちには鋭いとげがある。アザミの仲間は種類が多く区別が難しいが、春から夏にかけて咲くのはノアザミだけなのでわかりやすい。アザミの名前の由来は、花は美しいが葉にとげがあり「あざむく」からという説がある。

    季節|5月上旬~6月下旬頃
    高さ|約60センチ~1メートル
    場所|5号路、裏高尾、奥高尾
  • ハハコグサ キク科
    ハハコグサ
    ハハコグサ キク科
    田畑、土手、道端などに生えている多年草(複数年のあいだ育成する植物)。春から初夏に多いが、なかには秋になっても元気に咲いているものもある。高尾山では日当たりのよい林道に多く見られる。春の七草のひとつで「御形(ごぎょう)」の別名でよく知られている。やや苦みがある若芽は、七草粥に欠かせない。昔は草餅にもつきこんでいたが、香りも食感も勝るヨモギを入れるようになると、次第に用いられなくなったそうである。葉や茎には白いうぶ毛がびっしりと生えていて、遠目には銀色に輝いて見え、早春の枯れ葉ばかりの地面から顔を出す新芽はよく目立つ。茎の先に小さな筒状の花が集まった、黄色い頭花(とうか)をつける。

    季節|4月~6月頃
    高さ|約20~30センチ
    場所|1~6号路、稲荷山、奥高尾
  • ハルジオン キク科
    ハルジオン
    ハルジオン キク科
    春に咲く雑草として普通に見られる多年草(複数年のあいだ育成する植物)。原っぱに群生しているところもよく見かける。もともとは北アメリカ原産の外来種で、大正時代に観賞用として輸入されたものがふえたといわれている。繁殖力が強く、高尾山に限らず、都会の空き地や道端など、全国いたるところで生育している。花の直径は約2センチで、白色か淡いピンク色。つぼみのうちは下を向いているが、上を向いて咲く。花びらは細かく、とても繊細な印象がある。春に咲く紫色の花という意味から「春紫苑(はるじおん)」の名が付いた。全体にやわらかい毛が生え、茎の中が空洞であるところが特徴である。葉はへら形でつけねが茎を抱くようについている。

    季節|4月~5月頃
    高さ|約30~80センチ
    場所|1号路、5号路、稲荷山、裏高尾、奥高尾
  • フキ キク科
    フキ
    フキ キク科
    山地の沢沿いの斜面や林のふちなどに多く見られる多年草(複数年のあいだ育成する植物)。早春の頃、葉よりも先に花茎(かけい:葉をつけずに花だけをつける茎) が顔を出す。これが「ふきのとう」で、ほどよい苦みが人気の山菜の代表格。天ぷらやおひたしにして食べられることで知られている。花には雌株と雄株があり、雌株の花は白く、受粉を終えると茎をのばし、タンポポのような綿毛をいっぱいつけた種を飛ばす。雄株の花は黄色で、咲き終わると枯れてしまう。茎は地上にのびずに、地中で地下茎(ちかけい)となって横にのびる。花が終わると、地下茎から葉をのばす。葉は幅約15~30センチ、葉柄(ようへい:葉をささえる柄)は長さ約60センチになる。葉も煮物や油炒めなどで食べられる。

    季節|3月~5月頃
    高さ|約10~25センチ(雄株)約45センチ(雌株)
    場所|1号路、4~6号路、蛇滝、裏高尾、南高尾
  • ツルカノコソウ オミナエシ科
    ツルカノコソウ
    ツルカノコソウ オミナエシ科
    山地の湿り気のある木陰や沢沿いによく咲いている多年草(複数年のあいだ育成する植物)。秋に咲くオミナエシとは同じ仲間である。花を上から見たところが鹿の子(かのこ)絞り(染物の模様)に似ていることと、花が終わった頃に根もとから新しい苗をつけたつるをのばすことから、その名が付けられた。やわらかな太い茎をまっすぐに立て、その先に小さな白い花をたくさんつける。咲きはじめの花は淡い紅色をしているが、徐々に白くなっていく。花びらは5つに裂け、雄しべはあまり出ていない。葉は羽状に裂けて、ふちに波状の鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。春先の葉には切れ込みがないため、別の植物の葉のようである。花の後は、タンポポの種のように毛のはえた実をつける。

    季節|4月上旬~5月中旬頃
    高さ|約20~40センチ
    場所|1~6号路、稲荷山、蛇滝、裏高尾
  • イナモリソウ アカネ科
    イナモリソウ
    イナモリソウ アカネ科
    山地のやや湿った木陰やがけ、沢沿いの道に生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。三重県の稲森山で最初に発見されたことから、その名が付いた。高尾山でも広く自生しているが、数はさほど多くない。また、背丈が低く、あまり群生しないので見つけにくい花でもある。葉の大きさは約3~6センチで、卵形をしている。うぶ毛が生えやわらかい感じ。1つの茎に4枚から6枚の葉を広げ、淡い赤紫色の花が浮かんだように咲く。花の直径は約2.5センチで、先が5つに分かれている。ふちはフリルのように波うち、デリケートな雰囲気。雄しべのつく位置によって、雌しべが長い花と短い花の2つのタイプがある。

    季節|5月上旬~6月下旬頃
    高さ|約5~10センチ
    場所|1~2号路、6号路、稲荷山
  • クワガタソウ ゴマノハグサ科
    クワガタソウ
    クワガタソウ ゴマノハグサ科
    沢沿いの林の下など、やや湿ったところに生えている多年草(複数年のあいだ育成する植物)。春遅く、木々の芽吹きも終わったころに咲きはじめる。花のあとにできる扇形の実につく萼(がく:花の外側にある、葉の変化した器官)の形が、武将がかぶる兜の飾りである「くわがた」に似ていることから、その名が付けられた。花は淡い紅紫色で、茎の上部の葉のわきに1~5個つける。直径は約1センチで、花びらに紫色の筋が入っている。皿状の花冠には、深い切れ込みがあるため、花びらが4枚あるように見える。葉は対生(たいせい)といって、2枚が向き合ってつく。形は卵形で、先がややとがり、ふちにあらい鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)がある。とくに上部につく葉は大きく、長さ約3〜5センチにもなる。茎や葉には、短い毛が生えている。

    季節|5月上旬~6月上旬頃
    高さ|約10~20センチ
    場所|6号路、裏高尾
  • ムラサキサギゴケ ゴマノハグサ科
    ムラサキサギゴケ
    ムラサキサギゴケ ゴマノハグサ科
    日当たりがよく、少し湿ったところに生えている多年草(複数年のあいだ育成する植物)。田んぼのあぜ道などに群生している。種はできるが発芽率はかなり低いため、地面をはうように枝をのばし、節から根を出してふえる。カーペットを敷きつめたように一面に生え広がることもよくあるため、名前に「コケ」と付いているが、コケの仲間ではない。葉は根もとにたくさん集まってつく。長さは約4~7センチで、卵形か楕円形をしている。葉の間から茎をのばし、その先に淡い紫色〜紅紫色の花が、まばらに咲く。花は唇形で長さ約1.5~2センチ。白い花をつけるものを単に「サギゴケ」と呼ぶことがある。

    季節|4月~6月頃
    高さ|約10~15センチ
    場所|裏高尾、奥高尾
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昆虫図鑑

数千種類の昆虫が棲み、箕面山(大阪)、貴船山(京都)と並び日本三大昆虫生息地に数えられる高尾山は、その種の多様さと都心からのアクセスの良さも重なって、古くから昆虫研究のフィールドとして愛されてきました。こうした経緯から、高尾山で初めて発見された種も多く、タカオシャチホコやタカオメダカカミキリなど、高尾山の名を冠に持つ昆虫も存在しています。

  • アゲハ(ナミアゲハ) アゲハチョウ科
    アゲハ(ナミアゲハ)
    アゲハ(ナミアゲハ) アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州、沖縄と、佐渡島や屋久島などの島々に分布。もっともなじみのあるチョウで、幼虫が庭木や生垣に多いミカン類を好むことから、人家周辺や都心部の市街地でもよくみかけられる。単に「アゲハチョウ」と呼ばれるチョウはこの種類を指す。日中に日当たりのいい樹林や草地を飛び、ツツジ類やアザミ類、ヤブガラシなどの蜜を吸っていく。翅(はね)の色はキアゲハよりも黄色みの弱い黄白色から白色。翅脈(しみゃく:翅にある脈状のすじ)に沿って黒の線が入り、複雑な模様を形成している。後翅(こうし:二対ある翅(はね)のうち後方にあるもの)の下部には青と赤の模様がある。腹部の下端でオスとメスの判別が可能で、オスは少し尖っており、メスは丸みがある。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約65~90ミリ
    成虫の出現期|4~10月頃
  • キアゲハ アゲハチョウ科
    キアゲハ
    キアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州、佐渡島、五島列島、屋久島などに分布。平地から山地の草原や水田など日当たりのいい場所を好む。都市部の公園などでも比較的よく見かけることができる。成虫は平地から標高3000メートルぐらいの高山帯でも確認されており、高低差のある生活圏を持つ。日中に緑の多い草地を飛びまわり、ツツジ類やアザミ類などの花々の蜜を吸う。幼虫はセリやパセリなどのセリ科の植物を食草にしている。ナミアゲハとよく似ているが、その名のとおり、ナミアゲハに比べて翅(はね)の黄色みが強く、また翅のつけねに模様の入らない黒い部分があることで区別ができる。山の上に縄張りを持つ習性のあるオスは、山頂付近によく集まる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約70~90ミリ
    成虫の出現期|4~9月頃
  • クロアゲハ アゲハチョウ科
    クロアゲハ
    クロアゲハ アゲハチョウ科
    東北南部より南の本州、四国、九州、沖縄、八重山諸島などに分布。日陰の多い暗い場所を好み、樹木の生い茂った森林などをすみかにしているが、都市部の公園や人家の周辺などでも見かけることがある。高尾山の山道でも比較的よく見かけられる。名前のとおり、全身が光沢のない黒で、後翅(こうし:二対ある翅(はね)のうち後方にあるもの)にある尾状突起(びじょうとっき:後翅の下方に突き出た突起)がほかのアゲハチョウの仲間に比べてやや短い。後翅の下部に、オスは裏のみ、メスは表裏両面に赤い斑紋がある。日中、日向をさけるようにして林を飛びまわり、ツツジなどの花の蜜を吸う。幼虫はミカン科の植物の葉を好んで食べる。

    ※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約80~120ミリ
    成虫の出現期|4~10月頃
  • オナガアゲハ アゲハチョウ科
    オナガアゲハ
    オナガアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州と、奥尻島、佐渡島、小豆島などの島に分布。丘陵地帯の雑木林や山地の渓谷沿いなどを主な生息域にする。翅 (はね ) は全体的につやのある黒色で、 後翅 (こうし :二対ある翅のうち後方にあるもの)の外のふちには三日月形の赤色の模様が並ぶ。メスは特にこの模様がくっきりと出る傾向がある。またオスのみ後翅の前のふちが白く、メスと区別できるが、 前翅 (ぜんし :二対ある翅のうち前方にあるもの)と重なる部分なので見えないことが多い。クロアゲハに似ているが、オナガの名のとおり尾状突起(びじょうとっき:後翅の下方に突き出た突起)がとても長い。昼間に山地の渓谷付近などを舞いながら、ツツジやクルマユリなどの花々の蜜を吸う。幼虫はコクサギ、サンショウなどの葉を食べる。オスのみ河原にある水たまりや湿地帯でよく吸水(水を飲むこと)し、集団で吸水することも多い。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約90~110ミリ
    成虫の出現期|4~9月頃
  • カラスアゲハ アゲハチョウ科
    カラスアゲハ
    カラスアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州と、五島列島などの周辺離島に分布。平地から山地の森林を主なすみかにしている。黒地の 翅 (はね ) に青緑色をした鱗粉 (りんぷん:蝶の翅などについている粉)が全体をおおい、角度によって輝きと色が変化してとても美しい。翅の裏は黒色で、 後翅 (こうし :二対ある翅のうち後方にあるもの)の外側には赤色の斑点が並ぶ。オスは前翅の一部に光沢がなく毛の生えている部分があり、これがメスと見分けるポイントとなる。昼間に活動し、比較的すばやくはばたきながらツツジ類やシバザクラなどの蜜を吸う。幼虫はコクサギやサンショウなどを食べる。高尾山の山道では山肌からしみ出た水を吸っている姿を見ることがあるが、これはオスのみの行動。また、アゲハ類のオスには決まったコースを巡回するように飛ぶ習性があり、「蝶道(ちょうどう)」と呼ばれる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約80~110ミリ
    成虫の出現期|4~9月頃
  • ミヤマカラスアゲハ アゲハチョウ科
    ミヤマカラスアゲハ
    ミヤマカラスアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州、沖縄、佐渡島、種子島、屋久島などに分布。低山地から山地の森林を主なすみかにしているが、海岸線の樹林などにも生息している。黒地の翅(はね )の表側全体を青緑色の鱗粉(りんぷん:蝶の翅などについている粉)がおおい、光の当たる角度や見方で鮮やかな緑色や深みのある青色にも見えて美しい。日本を代表する美しいチョウだという人もいる。よく似たカラスアゲハとは、前翅の表面と 後翅 (こうし :二対ある翅のうち後方にあるもの)の裏面に入った明るい色の帯で見分けることができるが、帯がはっきりとわからない場合もある。オスは行動範囲が非常に広く、山の頂上などにもいる。樹林などを飛びながら、ツツジ類などの蜜を吸う。幼虫はカラスザンショウなどの葉を食べる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約90~120ミリ
    成虫の出現期|5~9月頃
  • ジャコウアゲハ アゲハチョウ科
    ジャコウアゲハ
    ジャコウアゲハ アゲハチョウ科
    本州、四国、九州、沖縄、五島列島、屋久島、奄美諸島などに分布。河川敷や平地の草むらなどの比較的明るい場所から、樹木の茂った低地から山地の森林まで生息区域は広い。オスとメスで翅(はね)の表側の色が異なり、オスはつやのないくすんだ感じの黒色、メスは黄色みがかった灰色から暗めの灰色で黒い翅脈(しみゃく:翅にある脈状のすじ)がよく目立つ。ともに後翅(こうし:二対ある翅のうち後方にあるもの)の裏には半月状の赤い模様がある。幼虫は有毒物質の含まれているウマノスズクサを食べ、成虫の胴には赤い模様があってよく目立ち、有毒であることを示している。昼間に活動し、ツツジ類やウツギ、アザミ類などの蜜を吸う。和名の麝香(じゃこう)は、オスの成虫が芳香(ほうこう)をただよわすことからついたとされている。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約75~100ミリ
    成虫の出現期|5~9月頃
  • モンキアゲハ アゲハチョウ科
    モンキアゲハ
    モンキアゲハ アゲハチョウ科
    宮城県南部より南の本州、四国、九州、沖縄に、五島列島、屋久島、種子島などの島々に分布。日本のチョウのなかでは最大種のひとつ。平地から山地の比較的樹木の生い茂った、日陰の多い場所に生息する。後翅(こうし:二対ある翅のうち後方にあるもの)に大きな黄白色の紋があり、名前もそれに由来する。後翅の外縁に赤色の斑点がいくつも鮮やかに浮かび、メスのほうがより目立つ。日中に活発に森林の周囲を飛びまわり、ウツギやクサギ、ヒガンバナなどの蜜を吸う。幼虫はカラスザンショウなどの葉を好んで食べる。オスは山間の渓流沿いなどにそれぞれの蝶道(決まったコースを巡回するように飛ぶ習性)を持つ。オスよりもメスのほうが大きい。

    翅開張(しかいちょう:前の翅(はね)を広げた左右の長さ)|約110~140ミリ
    成虫の出現期|5~9月頃
  • アオスジアゲハ アゲハチョウ科
    アオスジアゲハ
    アオスジアゲハ アゲハチョウ科
    東北南部より南の本州、四国、九州、沖縄と温暖な地域に分布。平地から低山地の林などに棲む。大きな特徴は、黒い翅(はね)に帯状に入った水色の模様。翅の裏側にはところどころに赤やオレンジ色をした斑紋が入るが、飛んでいる時にはあまり目立たない。幼虫は都市の街路樹などに植栽されているクスノキを食べるため、都市周辺の公園などでもよく見かけられる。昼間、すばやく飛びまわりながら、ヒメジョオンやヤブガラシなどの花々の蜜を吸う。夏場にオスは集団で吸水(水を吸うこと)を行なうことがあり、しばしば水がたまった窪地などで群をなす光景が見られる。

    ※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約50~60ミリ
    成虫の出現期|5~10月頃
  • ウスバシロチョウ アゲハチョウ科
    ウスバシロチョウ
    ウスバシロチョウ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国に分布。平地から山地の樹林や草地、畑などに生息している。シロチョウと名がついているが、モンシロチョウなどのシロチョウ科の仲間ではなくアゲハチョウ科である。白い翅(はね )はところどころが半透明になっており、黒い翅脈(しみゃく:翅にある脈状のすじ)がくっきりと浮かび上がって独特の美しさを持つ。胸部と腹部は長めの黄色い毛で覆われている。日中に開けた草むらなどを緩やかに飛びながら、ネギやゲンゲ(レンゲソウ)、ヒメジョオン、ダイコンなどの花々の蜜を吸いまわる。年1回、4月から5月頃の約1か月の短い期間にしか見られない。幼虫はムラサキケマンやヤマエンゴサクなどを食べる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約50~60ミリ
    成虫の出現期|4~5月頃
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動物図鑑

東京都心の近くにありながら、周辺によく見られるスギ・ヒノキなどの人工林だけでなく、自然林が広く残る高尾山。南側斜面にはカシなどの常緑広葉樹林、北側斜面にはブナなどの落葉広葉樹林が広がっています。 こうした多様な植生を餌や棲みかとして、生息が広く知られるムササビやニホンリスなど、数十種類の動物たちが暮らしており、彼らの姿を探しながら歩くのも高尾山の楽しみ方の1つです。

  • ニホンザル オナガザル科
    ニホンザル
    ニホンザル 展示されている動植物
    本州、四国、九州に分布。
    青森県下北半島に棲む個体群(ある一定の範囲に生息する一種の生物の集まり)は、世界最北に生息するサルということから、「北限のサル」として有名。主に山地の森林に生息する。
    高尾山にも野生のサルが生息していて、群れで山道近くに出てくることもある。
    トレードマークは真っ赤な顔とお尻。通常、数頭のオスと、数十頭から数百頭にもなるメスと子の群れで生活し、1頭みかけると近くにほかのサルがいる可能性が高い。
    食性は植物中心の雑食性。植物の葉や芽、果実、昆虫などを食べ、餌の少ない冬場は樹木の皮なども口にする。
    口の中のほおの部分に「ほおぶくろ」と呼ばれるものがあり、食べ物をそこに入れて一時的に蓄えておくことが可能。

    体長|約47~70センチ
    季節|通年
  • ニホンイノシシ イノシシ科
    ニホンイノシシ
    ニホンイノシシ 展示されている動植物
    本州の関東から西、四国、九州に分布。
    冬に積雪の多い地域にはおらず、主に里山の雑木林や山地の森林に生息している。
    毛色は灰褐色から薄い黒色、または茶色。
    子供にはしま模様があり、「うり坊」と呼ばれる。
    活動は主に夜で、突き出た鼻で地面を掘り返し、植物の根、昆虫、ミミズなどを食べる。
    優れた嗅覚の持ち主で、地中に埋まった芋なども匂いをかぎわけ、探し当てる。
    特異な習性として「ぬた(のた)打ち」という泥浴びがある。
    水の貯まる窪地などにその場を作り、転げまわって泥を浴び、寄生虫を落とす。
    高尾山の山道付近でも泥浴びをした「ぬた場」や土を掘り起こした跡を見ることができる。

    体長|約140センチ前後
    季節|通年
  • ニホンアナグマ イタチ科
    ニホンアナグマ
    ニホンアナグマ 展示されている動植物
    本州、四国、九州に分布。
    主に低地から山地の森林に生息している。「むじな」の別名もあるが地方によってはタヌキをその名で呼ぶことから、混同されている場合も多い。
    見た目や習性は似ているが、タヌキはイヌ科で実際はさほど近縁ではない。
    また、クマとつくがクマの仲間でもない。
    名前が示すように穴掘りを得意とし、頑丈な爪をもった前足で10~20メートルにもなる長いトンネルを地中に掘り、そのところどころに巣を作る。
    昼間はほとんど巣穴の中で休み、夜になると活動をはじめる。
    活発に野山を歩き回り、ドングリや果実、ミミズ、昆虫、カエル、カタツムリなどを食べる。

    体長|約44~68センチ
    季節|4~11月頃
  • ニホンリス リス科
    ニホンリス
    ニホンリス 展示されている動植物
    本州、四国、九州に分布。
    ただし、九州および中国地方では生息環境の悪化でほとんど見られなくなっている。
    低山の森林に生息し、主に樹上で生活するが地上におりることも多い。
    樹木の空洞状になったところや木の幹に小枝やコケなどで球状の巣を何カ所か作り、そこをねぐらにする。
    活動が活発になるのは早朝と夕刻だが、日中に山道などに現れることもある。
    木の実や木の芽などを食べ、冬の間の食料を確保するためにドングリなどを地中に大量に埋めて貯蔵する。
    長くてふさふさした尾がよく目立ち、ドングリやクルミをもって食べる様子はとてもかわいらしい。
    時に十数メートルも跳躍し、木の枝から枝へ移動することもある。

    体長|約20センチ前後
    季節|通年
  • ムササビ リス科
    ムササビ
    ムササビ 展示されている動植物
    本州、四国と九州の一部に分布。
    平地から山地の森林に生息している。
    グライダーのように滑空(かっくう)する哺乳類としてよく知られている。
    体を囲むようにある飛膜という膜状のひだをいっぱいに広げて木から木へと飛び移りながら、主食の木の葉や木の芽、花や種子などを食べていく。
    100メートルを超えるような見事な飛行をみせるほど、その滑空能力は高い。
    生活はほぼ樹上で、大きな木の樹洞(じゅどう:樹木の中の空洞)やところどころにある隙間などに巣を作り、昼間はそこで過ごし、日が暮れると食べ物を求めて活動を開始する。
    高尾山では薬王院周辺で見ることができ、ガイド付きの観察ツアーなども組まれている。

    体長|約34~50センチ
    季節|通年
  • ニホンモモンガ リス科
    ニホンモモンガ
    ニホンモモンガ 展示されている動植物
    本州、四国、九州に分布。主に山地の森林を生息地としている。
    クリクリとした眼が印象的で、ムササビと同じく飛膜を広げて
    滑空(かっくう)することができる。
    その飛距離は通常20~30メートルほどだが、ときに100メートルを超えることがあり、滑空能力はムササビにも負けない。
    生活はほぼ一生を樹上で過ごす。
    樹洞(じゅどう:樹木の中の空洞)やキツツキの古巣、鳥の巣箱などに巣を作り、昼間は主にそこで休息している。
    夜になると活動を始め、木から木へ飛び移りながら、木の葉や木の芽、果実、種子、樹皮などを食べる。
    ムササビよりもずっと小柄で、ムササビのほうが体長で約2倍、体重は10倍ほども大きい。

    体長|約14~20センチ
    季節|通年
  • アカネズミ ネズミ科
    アカネズミ
    アカネズミ 展示されている動植物
    北海道から九州全域にまで分布。
    ヒメネズミとともにほぼ日本全国の野山に生息している日本固有の野ネズミ。
    ヒメネズミは樹上でも生活するが、アカネズミはほぼ完全に地上で生活し、樹上に登ることはない。地中にトンネルを掘り、そこに巣を作って、地表に落ちた植物の種子や根茎(こんけい)、小型の昆虫などを食べて生活している。
    また、巣穴にドングリなどの木の実や種子を、通常食べる量の数十倍以上も貯蔵する習性がある。
    名前のとおり、毛色は赤褐色。
    クリクリした目と大きな耳が印象的だが、夜行性なので見かけることは難しい。
    後足の筋肉がよく発達しており、1日で数キロも移動することが可能。

    体長|約8~14センチ
    季節|通年
  • ヒメネズミ ネズミ科
    ヒメネズミ
    ヒメネズミ 展示されている動植物
    北海道、本州、四国、九州、佐渡島、三宅島、屋久島など日本のほぼ全域に分布している。
    低地から高山帯までの森林を主な棲みかにしている日本の代表的な野ネズミ。
    アカネズミによく似ているが、アカネズミに比べて小型で、頭胴長(頭と胴体を合わせた長さ)より尾が長いという体型の違いがある。
    また、アカネズミが地表で生活するのに対し、体重が軽く、柔軟な尾と細い足指をもつヒメネズミは樹上での活動の割合が多い。
    長い尾でバランスをとって、つるや細い枝の上でも素早く動くことができる。
    地上10メートルぐらいまでを活動域とする半樹上性で、樹上に巣を作ることもある。
    ドングリや種子、昆虫などを主食にしている。

    体長|約6~10センチ
    季節|通年
  • スミスネズミ ネズミ科
    スミスネズミ
    スミスネズミ ネズミ科
    本州では新潟・福島県以南、及び九州、四国、隠岐道後に分布する日本固有種。
    大きな山塊につながった低地から高山帯まで分布する。
    高尾山ではケーブルカー高尾山駅や1号路の標高350m付近の樹林で記録がある。
    毛色は背面が赤褐色から黄褐色で、腹面は淡黄色から橙色をしている。
    岩場に生える草や木の実を主食とする。
    小さな目と耳、比較的短い尾は地下生活に適応しており、半地下棲(地上と地中の両方で活動すること)で、森林の地面に浅いトンネルを掘ったり、岩の隙間を利用し、その奥に枯草などで巣をつくる。

    体長|約7~11センチ
    季節|通年
  • アズマモグラ モグラ科
    アズマモグラ
    アズマモグラ モグラ科
    東北から静岡、長野、石川各県あたりまでの本州と、京都、広島、四国、紀伊半島の一部に分布。
    低地の野原や農耕地から山地の森林などに生息している。
    モグラの得意なことといえば、やはり穴掘りであり、非常に発達した前足で土を掘り、地中にトンネル網を張り巡らす。
    体型は穴の中での生活に適した円筒型で、体表は泥などが付着しにくいビロード状の毛でおおわれている。
    定期的にトンネル内をパトロールして、ミミズやムカデ、昆虫の幼虫などを鋭い嗅覚でかぎ分け、捕まえて食べる。穴を掘った際に出た土が山のように積もった「モグラ塚」は高尾山でもよく見ることができる。

    体長|約12~16センチ
    季節|通年
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鳥類図鑑

数多くの野鳥と出会えるのも高尾山の醍醐味の1つです。その数は、100種類以上にのぼり、まさに高尾山は鳥たちの楽園、日本の代表的バードウォッチングスポットと言えます。繁殖や越冬のために渡ってくる夏鳥・冬鳥や高尾山に棲みつく留鳥たちが、求愛や縄張りを主張するため美しくさえずる姿など、さまざまな野鳥の生態を目と耳で楽しめます。

  • ヤマドリ キジ科
    ヤマドリ
    ヤマドリ 展示されている動植物
    日本だけにいるキジの仲間。
    キジよりもひと回り大きく、オスの尾羽根は自分の体よりも長くて印象的。
    また明るい場所が好きなキジと比べ、ヤマドリは暗い林内を好む。
    オスもメスも全体的に茶色っぽい色をしているため、林の中では周囲に溶け込んで見つけにくい。
    鳴き声も「クククク」と控えめなのでなお目立たない。
    木々の間を歩いて、虫、ミミズ、草や木の種、木の芽を見つけて食べる。
    4月から6月の繁殖期、いつもは控えめなヤマドリのオスも活動的になり、「ドドドド」と羽根を打ち鳴らす母打(ほろうち:翼をはばたかせて音をたてること)をして、縄張りを宣言する。
    巣は木の根元や倒れた木のくぼみに、落ち葉や木の皮を集めてつくり1回におよそ7~10個の卵を産む。

    大きさ|オス約125センチ(尾羽根を含む)メス約55センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
  • コジュケイ キジ科
    コジュケイ
    コジュケイ キジ科
    もともとの生まれ故郷は中国南部。
    大正8(1919)年、東京都と神奈川県で20羽のコジュケイを放したことがきっかけで、今では全国に生息するようになった外来種である。
    生活の場所は、平地や雑木林、竹やぶ、草むらなど。
    秋から春先にかけて群れで暮らし、草や木の種や実、若葉や木の芽、ミミズなどを食べる。
    「ちょっと来い」とも聞こえる大きな声で鳴くのが特徴で、その鳴き声は、里山で暮らす鳥の代表として、テレビや映画の時代劇の効果音によく使われてきたというエピソードもある。
    5月から6月頃の繁殖期にはペアになり、やぶの茂みに浅いくぼみを掘って、枯れ草などを敷いて巣をつくり、1回におよそ7~8個の卵を産む。

    大きさ|約27センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)

    鳴き声を聞く

  • カルガモ カモ科
    カルガモ
    カルガモ カモ科
    日本全国で繁殖する唯一のカモ。
    湖や沼、川、水田、公園の池など各地の水辺で暮らしている。
    都会のビル街の人工の池で子育てをすることもあり、よくTVなどで度々取り上げられて話題になる。
    カモの仲間は、メスよりオスの羽根の色が派手な種類が多いが、カルガモの場合はほとんど同色である。
    日中は休んで夜に活動するのが普通だが、最近は数が増えてきたこともあり、市街地の公園の池などでは昼間でも盛んにエサを食べている。
    主に草の実を好むが、雑食性で魚や虫なども食べる。
    4月から7月上旬の繁殖期には、水辺近くの茂みに枯れ葉や枯れ草を集め、親鳥の胸の羽毛を敷いた巣をつくり、1回におよそ8~13個の卵を産む。

    大きさ|約61センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
  • キジバト ハト科
    キジバト
    キジバト ハト科
    羽根の赤茶色の模様がキジに似ていることから、その名がついた。
    ヤマバトとも呼ばれ、もともとは山や畑などで暮らしている鳥だったが、今では町の公園や街路樹でも繁殖する。
    電線などにとまって「デーデッポーポー」と低い声で繰り返し鳴く。
    主食は木の実や草の種などで、よくエサ台におかれたパンくずや穀類も食べる。
    キジバトは、1年を通してペアで生活するものが多く、とても夫婦仲のよい鳥である。
    繁殖期になるとオスは、メスの気を引くために、おじぎをする動作を繰り返し、バタバタと急上昇しては滑空する求愛行動をとる。
    4月から7月、木の上に枝を集めて簡単な巣をつくり、1回におよそ2個の卵を産む。

    大きさ|約33センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
  • アオバト ハト科
    アオバト
    アオバト 展示されている動植物
    全体が黄緑色でくちばしの水色が印象的な美しいハト。
    オスとメスはほぼ同色だが、オスの翼には紫色の羽根があるので見分けやすい。
    アオバトは森林に暮らす鳥で、クヌギやカエデ、ミズナラなどが茂る広葉樹林の中で群れをつくって生活している。
    ひらけた場所に姿を見せることはめったにない。
    木の上でドングリなどの木の実、新芽、果実を食べる。
    また、初夏から秋には、塩分をとるために海岸まで出かけて海水を飲み、山でも塩分を含む温泉水を飲みに集まる。
    繁殖期になるとオスは「オーアーオー」とさびしげな声で長く続けて鳴く。
    6月頃、木の上に小枝やつるを使って皿形の巣をつくり、1回におよそ2個の卵を産む。

    大きさ/約33センチ
    季節/1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
    または
    漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)

    鳴き声を聞く

  • ドバト ハト科
    ドバト
    ドバト ハト科
    公園や神社などで日常的に見ることができ、一般には「ドバト」と呼ばれることが多いが、本来はヨーロッパでカワラバトを品種改良した伝書鳩が野生化した外来種。
    模様は、首もとのつやがある紫色や緑色の羽毛と翼の2本の黒い線が代表的だが、品種改良が行なわれてきたため、黒やグレー、栗色など、いろいろな羽根の色を持つものがいる。
    ハトには他の鳥にない特徴があり、例えばほとんどの鳥は水を飲むときに一度口に含んでから頭を上げて飲むが、ハトは口をつけたまま飲むことができる。
    子育てでは、オスもメスも「そのう」という器官でつくったピジョンミルクと呼ばれる分泌物をヒナに与えて育てる。

    大きさ|約31〜34センチ
    季節|1月〜12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
  • ミゾゴイ サギ科
    ミゾゴイ
    ミゾゴイ サギ科
    夏に日本だけで繁殖するサギの仲間。
    低い山の沢沿いのうす暗い林で、ペアか単独で暮らす。
    体は濃い茶色でオスとメスは同色。
    日中は茂みの中で休んでいることが多く、夕方になるとエサ場となる小川やため池へ飛び立ち、ミミズ、ザリガニ、カエル、魚を食べる。ミゾゴイは、危険を感じると、くちばしを上に向け、直立してじっとする行動をとる。
    これは自分の体を木の枝のように見せる擬態(ぎたい)と考えられている。
    5月から7月の繁殖期、オスは「ボーボー」と太い声でゆっくりと繰り返し鳴きメスを誘う。
    沢につきだした枝に小枝を重ねて皿形の巣をつくり1回におよそ4~5個の卵を産む。
    子育ての夏を終えると東南アジアに渡って冬を越す。

    大きさ|約49センチ
    季節|4月~9月頃
    夏鳥(なつどり:ある地域に春から夏に渡来して繁殖し、秋に南方へ渡る鳥)
  • ゴイサギ サギ科
    ゴイサギ
    ゴイサギ サギ科
    平地や丘陵地の林の中で他のサギ類と一緒に、コロニーという繁殖のためのエリアをつくって生活する。
    日中はコロニーで過ごし、夜になると川や沼、池などの水辺に向かい、魚やカエル、ザリガニなどを狙う。
    獲物が近づくのをジッと待って、素早くくちばしで捕える。
    オスとメスは同色で、雰囲気がペンギンに似ているという人もいる。
    成鳥になると頭の後ろに2本の飾り羽が生える。
    1年目の若鳥は、茶色の体に白い斑点模様があるのでホシゴイと呼ばれ、親と比べると別の鳥のように見える。
    繁殖期は4月から8月頃。
    コロニーにある木の上に枯れ枝を積んで厚みのある巣をつくり、1回におよそ4~6個の卵を産む。

    大きさ|約57センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
  • アオサギ サギ科
    アオサギ
    アオサギ サギ科
    日本で見られるいちばん大きなサギ。
    体は細く、脚も首も長くとてもスマートな鳥である。
    体の色は、青みのあるグレーでオスとメスは同色。
    成鳥は頭に黒い飾り羽根があるが、若鳥にはない。
    海岸、干潟、川、湖や沼、湿地などで生活し、高尾山の渓流の水辺にもときどき姿を見せる。
    日中は群れで休み、夕方から朝にかけてエサを捕る。獲物は、魚やカエル、ザリガニ。
    ヘビ、ネズミ、鳥のヒナを狙うこともある。
    小さな魚はくちばしで上手につまみ、大きな魚はくちばしで刺して捕まえる。
    コロニーという繁殖のためのエリアをつくり、林の高い木に枝を積み上げた皿形の大きな巣をつくる。
    繁殖期は4月から5月、1回におよそ3~6個の卵を産む。

    大きさ|約93センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
  • コサギ サギ科
    コサギ
    コサギ サギ科
    白いサギを「シラサギ」と呼ぶが、コサギはその中で小型の種類。
    大きさは大きいほうからダイサギ、チュウサギ、コサギの順。
    また、くちばしの根元と足指が黄色いところがコサギの特徴で、他の種と見分けるときのポイントになる。
    湖や沼、水田、池、干潟などで暮らし、都会の川にも現れる。
    雑木林や竹やぶなどに、他のサギと混じってコロニーという繁殖のためのエリアをつくる。
    朝早く飛び立って水辺のエサ場に向かい、夕方、コロニーに帰る。
    好物は、魚、カエル、水生昆虫など。
    川の浅瀬に入り足をふるわせ、隠れている獲物を追い出して捕まえる。
    繁殖期は4月から8月頃。
    木の枝に枯れ枝を集めて皿形の巣をつくり1回におよそ4~6個の卵を産む。

    大きさ|約61センチ
    季節|1月~12月頃
    留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
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その他

豊かな植生を誇る高尾山には、これまで紹介した生き物たちの他にも、宝と言える生き物が多数生息しています。ここでは、地味な外見に反して綺麗な鳴き声が特徴的なカジカガエルや宝石のような鮮やかな黄緑色が美しいワキグロサツマノミダマシなどを紹介します。

  • ヒガシニホントカゲ トカゲ科
    ヒガシニホントカゲ
    ヒガシニホントカゲ トカゲ科
    北海道、伊豆半島を除く本州の京都―和歌山県以東に分布。
    以前は西日本に分布するニホントカゲと同一種とされていたが、平成24年(2012年)に別種であることが判明し、東日本に分布する種類に新しい和名が与えられた(西日本に分布するものはニホントカゲのまま)。
    低地から高地までの草地や山林などに生息しており、高尾山では山道の地表や日当たりのいい斜面などで日光浴をしている姿を見かける。
    体色は金色がかった黄褐色で、体表はなめらか。
    頭胴長の約1.5倍にもなる尾をもつ。幼体の体は黒く、尾がメタリックブルーに輝き、とても目立つ。
    動作はすばやくて用心深く、人影などをみるとすぐに物陰に逃げ込むが、敵につかまったときは「自切」といって自分で尾を切り落とすことができる。
    小さな昆虫やクモ、ワラジムシなどを食べる。
    6月頃に産卵し、メス親が卵を守る。

    全長|約15~25センチ
    季節|4~10月頃
  • ニホンカナヘビ ナミヘビ科
    ニホンカナヘビ
    ニホンカナヘビ ナミヘビ科
    北海道、本州、四国、九州から屋久島、種子島、中之島などに分布する。
    主なすみかは平地から低山地の草むら、やぶなど。
    人家の周辺などにも棲み、ブロック塀や庭石などの上で日光浴中の姿を見かけることも多い。
    名前は「かわいい蛇」を意味するが、ヘビではなくトカゲの仲間。ニホントカゲとの大きな違いは、光沢のないざらついたうろこを持つこと。
    昼行性で、夜は落ち葉や草の葉上で眠る。
    昆虫やクモ類、ワラジムシなどを好む肉食性。大きな特徴は長い尾で、頭胴長の2倍ほどの長さになる。
    外敵から身を守る際、尾を自切(じせつ:自分で尾を切り落とすこと)することができる。
    体色は背面から脇腹付近までは茶色で、腹部は白。
    目の下から脇腹にかけて白い線が1本はいっている。

    全長|16~27センチ
    季節|4~10月
  • アオダイショウ ナミヘビ科
    アオダイショウ
    アオダイショウ ナミヘビ科
    北海道から九州、国後島、佐渡島、五島列島などの島にも分布。
    平地から低山地の森林や草むらに棲み、人家の天井裏などにも棲みつく。
    本州ではもっとも馴染みのあるヘビのひとつ。
    体色は個体差があるが多くは褐色がかったオリーブ色。
    大きいものは2メートルを超えるが、性格は穏やかで毒がない。
    木登りが得意で、腹面のうろこの両端にある隆起を巧みにひっかけて、垂直な木や電信柱にも登ることができ、木の上にある鳥の巣のヒナや卵を狙う。
    体が真っ白な「シロヘビ」はアオダイショウの白化個体(アルビノ)で、山口県岩国市には白化個体群がおり、国指定の天然記念物になっている。

    全長|約100〜200センチ
    季節|4~10月頃
  • シマヘビ ナミヘビ科
    シマヘビ
    シマヘビ ナミヘビ科
    北海道、本州、四国、九州、国後島や佐渡島、大隅(おおすみ)諸島などの島々にまで分布。
    平地から山地にまで生息し、日光浴を頻繁に行なうので日当たりのいい農地や河川敷、草むらを好む。
    アオダイショウ、ヤマカガシとともによくみられる身近なヘビ。
    個体差はあるが、その名前のとおりに4本の黒いしま模様を持つ。
    幼蛇(ようだ)は赤褐色でしま模様はない。
    なかには「からすへび」とよばれる体全体が黒化するものもいる。
    日中に活動してカエル、ネズミ、トカゲ、サンショウウオ、鳥類の卵などを食べる。
    また蛇食性(他種のヘビを食物に含める傾向)があり、ジムグリやヒバカリなどを食べることもある。
    身の危険を感じると体をS字状にして威嚇(いかく)のポーズをとる。

    体長|約80〜100センチ
    季節|4~10月頃
  • ジムグリ ナミヘビ科
    ジムグリ
    ジムグリ ナミヘビ科
    北海道、本州、四国、九州、国後島、伊豆大島、種子島などの島に分布。
    農耕地や平地の草むらなどにも生息しているが、主に低山地の森林をすみかにしている。
    「地潜(じむぐり)」の名が示すように、地中での活動に適応しており、頭が小さく、首にほとんどくびれがないのが大きな特徴。
    食べ物は主に地中に巣穴をもつネズミと小型のモグラ類。
    これらの動物の巣穴を探し出し、潜りこんで捕食する。
    おとなしい性質で毒もなく、ほとんど咬みつくことはない。
    ただ、むやみに触ろうとすると身の危険を感じて咬むこともあり、おしりの穴から独特の青臭い液を出すので注意が必要である。
    冬に冬眠するが、暑さにも弱く、真夏も地中に隠れていることが多い。

    全長|約70~100センチ
    季節|4月~10月頃
  • ヒバカリ ナミヘビ科
    ヒバカリ
    ヒバカリ ナミヘビ科
    本州、四国、九州、佐渡島、壱岐島、隠岐島、五島列島などに分布。
    小型のヘビで森林から草地、水田や農地など幅広い環境に生息している。
    和名は「咬まれると『その日ばかり』の命」が由来とされるが、実際には毒はない。
    大変おとなしい性質で、すぐに咬みついてくることもない。
    ただし、身の危険を感じると、首をS字状に曲げて激しい威嚇(いかく)行動をとる。
    地上でも活発に活動するが、ほかのヘビに比べて泳ぎが非常にうまく、水中ですごす時間が長い。
    餌も小型のカエルやオタマジャクシなど水辺の生物を多く食べ、水中に潜ってドジョウなどの魚類も捕らえる。

    全長|約40~65センチ
    季節|4~10月頃
  • ヤマカガシ ナミヘビ科
    ヤマカガシ
    ヤマカガシ ナミヘビ科
    本州、四国、九州、佐渡島、五島列島、屋久島、種子島などに分布している。
    主に平地から低山エリアに生息し、なかでも田んぼや湿地帯を好む。
    主食はカエル類やトカゲ類、魚類などだが、特にカエルを好み、ほかのヘビは食べないヒキガエルでも、大きなヤマカガシは食べてしまうことがある。
    ハブやマムシに比べると人への被害例は少ないが、口の奥に毒牙を持ち、深く咬まれると危険。
    その毒性はとても強く、体質によっては死に至ることもある。
    また、首の後ろにも毒腺があり、そこの皮ふが破れると毒がとび散るので、踏みつけたりするのも危ない。
    本来はおとなしく、こちらから手を出さない限り、咬みついてくることはない。

    全長|約70~150センチ
    季節|4~10月頃
  • ニホンマムシ クサリヘビ科
    ニホンマムシ
    ニホンマムシ クサリヘビ科
    北海道、本州、四国、九州と、大隅諸島、伊豆諸島などに分布。
    平地から山地の森林や渓流沿いのやぶなどが主な生息場所だが、田畑にいることもある。
    一般にもよく知られた毒蛇で、人がかまれて死亡した例もある。
    通常、淡い褐色の地に中央に黒斑のある楕円形の斑紋が並んでいるが、かなり赤みが強いもの、全体に黒っぽいものなど変異が多い。
    本来は夜行性だが、気温の低い時期は昼間も活動する。
    高尾山でもときどき見られるが、一般の登山者が出会うことはほとんどない。
    見つけた場合でも、手出しをせずに1メートル以上離れて通り過ぎれば、襲ってくることはない。
    主な餌はネズミやトカゲ、カエルなどの小動物や昆虫。
    視覚や嗅覚のほかに、鼻の近くにあるピットという器官があり、赤外線を感知して獲物を探すことができる。
    繁殖は卵胎生(らんたいせい:メスの胎内で卵をかえし、子供の姿で出産すること)で、夏の終わりから秋にかけて、10頭ほどの幼蛇(ようだ)を産む。

    ※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

    全長|約45~60センチ
    季節|4月~10月頃
  • トウキョウサンショウウオ サンショウウオ科
    トウキョウサンショウウオ
    トウキョウサンショウウオ サンショウウオ科
    群馬県を除く関東地方と、福島県の一部に分布。
    丘陵地帯の森林や山間の水辺などに棲み、繁殖期以外、親はほとんどを陸上で生活する。
    幼生は「ウーパールーパー」を小さくしたような姿をしており、水中生活を送る。
    ミミズ、ワラジムシ、クモ、ダンゴムシなど土壌にいる生物を餌としている。
    体色は暗褐色のものが多く、体全体に細かい黒の斑点が散らばる。
    夜行性で、昼間はほぼ地中や石の下などに単独で潜んでいるので姿を見ることは難しい。
    ただ、秋は越冬と繁殖に備え、力を蓄えるために昼間でも餌を求めて活動することがある。
    2~3月頃になると池や田んぼの側溝などの流れのない水辺に集まり繁殖を行なう。

    全長|約8~13センチ
    季節|4~12月頃
  • ヒダサンショウウオ サンショウウオ科
    ヒダサンショウウオ
    ヒダサンショウウオ サンショウウオ科
    関東、中部、北陸、近畿、中国地方に分布。
    山林のある谷や沢など、適度な湿度が保たれている場所に生息している。
    体色は黒っぽい紫褐色で、金箔をふりかけたような黄色の斑点があり、独特の美しさをもつ。
    活動するのは主に夜間と薄暗い雨の日など。
    日中は岩や倒木の陰などに隠れて休み、薄暗くなってから活動をはじめ、ミミズやナメクジ、クモ、小型昆虫を捕まえて、食べる。
    親はほとんどの時期を陸上で生活しているが、繁殖期になると産卵場となる水辺へ移動する。
    流れのある渓流の源流部で産卵し、厚い外皮に包まれた卵のう(複数の卵を包んでいる袋)を地表下の岩肌などに産み着ける。
    卵のうの外皮は青みがかった蛍光色を発する。

    全長|約10~18センチ
    季節|通年
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展示されている動植物

四季折々の美しい草花を閉じ込めたアクリル封入展示や、多種多様な昆虫を一同に並べた巨大標本展示。さらには、動物剥製を壁面に配し、ムービーとともに高尾山の魅力をダイナミックに魅せる「NATURE WALL」など、TAKAO599MUSEUMには、豊かな環境の中で生活を営む生物たちにいつでも出会える、工夫を凝らした展示を常設しています。

  • アゲハ(ナミアゲハ) アゲハチョウ科
    アゲハ(ナミアゲハ)
    アゲハ(ナミアゲハ) アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州、沖縄と、佐渡島や屋久島などの島々に分布。もっともなじみのあるチョウで、幼虫が庭木や生垣に多いミカン類を好むことから、人家周辺や都心部の市街地でもよくみかけられる。単に「アゲハチョウ」と呼ばれるチョウはこの種類を指す。日中に日当たりのいい樹林や草地を飛び、ツツジ類やアザミ類、ヤブガラシなどの蜜を吸っていく。翅(はね)の色はキアゲハよりも黄色みの弱い黄白色から白色。翅脈(しみゃく:翅にある脈状のすじ)に沿って黒の線が入り、複雑な模様を形成している。後翅(こうし:二対ある翅(はね)のうち後方にあるもの)の下部には青と赤の模様がある。腹部の下端でオスとメスの判別が可能で、オスは少し尖っており、メスは丸みがある。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約65~90ミリ
    成虫の出現期|4~10月頃
  • キアゲハ アゲハチョウ科
    キアゲハ
    キアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州、佐渡島、五島列島、屋久島などに分布。平地から山地の草原や水田など日当たりのいい場所を好む。都市部の公園などでも比較的よく見かけることができる。成虫は平地から標高3000メートルぐらいの高山帯でも確認されており、高低差のある生活圏を持つ。日中に緑の多い草地を飛びまわり、ツツジ類やアザミ類などの花々の蜜を吸う。幼虫はセリやパセリなどのセリ科の植物を食草にしている。ナミアゲハとよく似ているが、その名のとおり、ナミアゲハに比べて翅(はね)の黄色みが強く、また翅のつけねに模様の入らない黒い部分があることで区別ができる。山の上に縄張りを持つ習性のあるオスは、山頂付近によく集まる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約70~90ミリ
    成虫の出現期|4~9月頃
  • クロアゲハ アゲハチョウ科
    クロアゲハ
    クロアゲハ アゲハチョウ科
    東北南部より南の本州、四国、九州、沖縄、八重山諸島などに分布。日陰の多い暗い場所を好み、樹木の生い茂った森林などをすみかにしているが、都市部の公園や人家の周辺などでも見かけることがある。高尾山の山道でも比較的よく見かけられる。名前のとおり、全身が光沢のない黒で、後翅(こうし:二対ある翅(はね)のうち後方にあるもの)にある尾状突起(びじょうとっき:後翅の下方に突き出た突起)がほかのアゲハチョウの仲間に比べてやや短い。後翅の下部に、オスは裏のみ、メスは表裏両面に赤い斑紋がある。日中、日向をさけるようにして林を飛びまわり、ツツジなどの花の蜜を吸う。幼虫はミカン科の植物の葉を好んで食べる。

    ※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約80~120ミリ
    成虫の出現期|4~10月頃
  • オナガアゲハ アゲハチョウ科
    オナガアゲハ
    オナガアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州と、奥尻島、佐渡島、小豆島などの島に分布。丘陵地帯の雑木林や山地の渓谷沿いなどを主な生息域にする。翅 (はね ) は全体的につやのある黒色で、 後翅 (こうし :二対ある翅のうち後方にあるもの)の外のふちには三日月形の赤色の模様が並ぶ。メスは特にこの模様がくっきりと出る傾向がある。またオスのみ後翅の前のふちが白く、メスと区別できるが、 前翅 (ぜんし :二対ある翅のうち前方にあるもの)と重なる部分なので見えないことが多い。クロアゲハに似ているが、オナガの名のとおり尾状突起(びじょうとっき:後翅の下方に突き出た突起)がとても長い。昼間に山地の渓谷付近などを舞いながら、ツツジやクルマユリなどの花々の蜜を吸う。幼虫はコクサギ、サンショウなどの葉を食べる。オスのみ河原にある水たまりや湿地帯でよく吸水(水を飲むこと)し、集団で吸水することも多い。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約90~110ミリ
    成虫の出現期|4~9月頃
  • カラスアゲハ アゲハチョウ科
    カラスアゲハ
    カラスアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州と、五島列島などの周辺離島に分布。平地から山地の森林を主なすみかにしている。黒地の 翅 (はね ) に青緑色をした鱗粉 (りんぷん:蝶の翅などについている粉)が全体をおおい、角度によって輝きと色が変化してとても美しい。翅の裏は黒色で、 後翅 (こうし :二対ある翅のうち後方にあるもの)の外側には赤色の斑点が並ぶ。オスは前翅の一部に光沢がなく毛の生えている部分があり、これがメスと見分けるポイントとなる。昼間に活動し、比較的すばやくはばたきながらツツジ類やシバザクラなどの蜜を吸う。幼虫はコクサギやサンショウなどを食べる。高尾山の山道では山肌からしみ出た水を吸っている姿を見ることがあるが、これはオスのみの行動。また、アゲハ類のオスには決まったコースを巡回するように飛ぶ習性があり、「蝶道(ちょうどう)」と呼ばれる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約80~110ミリ
    成虫の出現期|4~9月頃
  • ミヤマカラスアゲハ アゲハチョウ科
    ミヤマカラスアゲハ
    ミヤマカラスアゲハ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国、九州、沖縄、佐渡島、種子島、屋久島などに分布。低山地から山地の森林を主なすみかにしているが、海岸線の樹林などにも生息している。黒地の翅(はね )の表側全体を青緑色の鱗粉(りんぷん:蝶の翅などについている粉)がおおい、光の当たる角度や見方で鮮やかな緑色や深みのある青色にも見えて美しい。日本を代表する美しいチョウだという人もいる。よく似たカラスアゲハとは、前翅の表面と 後翅 (こうし :二対ある翅のうち後方にあるもの)の裏面に入った明るい色の帯で見分けることができるが、帯がはっきりとわからない場合もある。オスは行動範囲が非常に広く、山の頂上などにもいる。樹林などを飛びながら、ツツジ類などの蜜を吸う。幼虫はカラスザンショウなどの葉を食べる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約90~120ミリ
    成虫の出現期|5~9月頃
  • ジャコウアゲハ アゲハチョウ科
    ジャコウアゲハ
    ジャコウアゲハ アゲハチョウ科
    本州、四国、九州、沖縄、五島列島、屋久島、奄美諸島などに分布。河川敷や平地の草むらなどの比較的明るい場所から、樹木の茂った低地から山地の森林まで生息区域は広い。オスとメスで翅(はね)の表側の色が異なり、オスはつやのないくすんだ感じの黒色、メスは黄色みがかった灰色から暗めの灰色で黒い翅脈(しみゃく:翅にある脈状のすじ)がよく目立つ。ともに後翅(こうし:二対ある翅のうち後方にあるもの)の裏には半月状の赤い模様がある。幼虫は有毒物質の含まれているウマノスズクサを食べ、成虫の胴には赤い模様があってよく目立ち、有毒であることを示している。昼間に活動し、ツツジ類やウツギ、アザミ類などの蜜を吸う。和名の麝香(じゃこう)は、オスの成虫が芳香(ほうこう)をただよわすことからついたとされている。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約75~100ミリ
    成虫の出現期|5~9月頃
  • モンキアゲハ アゲハチョウ科
    モンキアゲハ
    モンキアゲハ アゲハチョウ科
    宮城県南部より南の本州、四国、九州、沖縄に、五島列島、屋久島、種子島などの島々に分布。日本のチョウのなかでは最大種のひとつ。平地から山地の比較的樹木の生い茂った、日陰の多い場所に生息する。後翅(こうし:二対ある翅のうち後方にあるもの)に大きな黄白色の紋があり、名前もそれに由来する。後翅の外縁に赤色の斑点がいくつも鮮やかに浮かび、メスのほうがより目立つ。日中に活発に森林の周囲を飛びまわり、ウツギやクサギ、ヒガンバナなどの蜜を吸う。幼虫はカラスザンショウなどの葉を好んで食べる。オスは山間の渓流沿いなどにそれぞれの蝶道(決まったコースを巡回するように飛ぶ習性)を持つ。オスよりもメスのほうが大きい。

    翅開張(しかいちょう:前の翅(はね)を広げた左右の長さ)|約110~140ミリ
    成虫の出現期|5~9月頃
  • アオスジアゲハ アゲハチョウ科
    アオスジアゲハ
    アオスジアゲハ アゲハチョウ科
    東北南部より南の本州、四国、九州、沖縄と温暖な地域に分布。平地から低山地の林などに棲む。大きな特徴は、黒い翅(はね)に帯状に入った水色の模様。翅の裏側にはところどころに赤やオレンジ色をした斑紋が入るが、飛んでいる時にはあまり目立たない。幼虫は都市の街路樹などに植栽されているクスノキを食べるため、都市周辺の公園などでもよく見かけられる。昼間、すばやく飛びまわりながら、ヒメジョオンやヤブガラシなどの花々の蜜を吸う。夏場にオスは集団で吸水(水を吸うこと)を行なうことがあり、しばしば水がたまった窪地などで群をなす光景が見られる。

    ※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約50~60ミリ
    成虫の出現期|5~10月頃
  • ウスバシロチョウ アゲハチョウ科
    ウスバシロチョウ
    ウスバシロチョウ アゲハチョウ科
    北海道、本州、四国に分布。平地から山地の樹林や草地、畑などに生息している。シロチョウと名がついているが、モンシロチョウなどのシロチョウ科の仲間ではなくアゲハチョウ科である。白い翅(はね )はところどころが半透明になっており、黒い翅脈(しみゃく:翅にある脈状のすじ)がくっきりと浮かび上がって独特の美しさを持つ。胸部と腹部は長めの黄色い毛で覆われている。日中に開けた草むらなどを緩やかに飛びながら、ネギやゲンゲ(レンゲソウ)、ヒメジョオン、ダイコンなどの花々の蜜を吸いまわる。年1回、4月から5月頃の約1か月の短い期間にしか見られない。幼虫はムラサキケマンやヤマエンゴサクなどを食べる。

    翅開張(しかいちょう)【前翅(ぜんし:二対ある翅のうち前方にあるもの)を広げた左右の長さ】|約50~60ミリ
    成虫の出現期|4~5月頃
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※高尾山公式アプリからの引用
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