TAKAO 599 MUSEUM

高尾山の宝物たち

昆虫図鑑

数千種類の昆虫が棲み、箕面山(大阪)、貴船山(京都)と並び日本三大昆虫生息地に数えられる高尾山は、その種の多様さと都心からのアクセスの良さも重なって、古くから昆虫研究のフィールドとして愛されてきました。こうした経緯から、高尾山で初めて発見された種も多く、タカオシャチホコやタカオメダカカミキリなど、高尾山の名を冠に持つ昆虫も存在しています。

  • スジクワガタ クワガタムシ科
    スジクワガタ
    スジクワガタ クワガタムシ科
    北海道、本州、四国、九州に分布。平地から山地のやや標高の高いところにある森林や雑木林をすみかにしている。スジクワガタというが、すじ模様があるのは小型のオスとメスのみで、上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)に木目のような縦のすじがいくつも入っている。大型のオスにはすじがなく、コクワガタのオスと区別がつきにくいが、見分けるポイントとして、大あごの内側にある突起が、コクワガタが三角形でスジクワガタは四角ばっている、という違いがある。主にクヌギやコナラ、ヤナギなどの樹液を餌にしており、灯火(とうか)にもよく集まる。幼虫はクヌギやコナラの朽ち木(くちき)のなかで育つ。

    全長|約15~30ミリ
    成虫の出現期|6~9月頃
  • ノコギリクワガタ クワガタムシ科
    ノコギリクワガタ
    ノコギリクワガタ クワガタムシ科
    北海道、本州、四国、九州と、佐渡島、対馬、屋久島などに分布。低地を中心にした雑木林に生息している。暗褐色から赤褐色をした体色と中央で湾曲した大あごで、子供たちに人気が高い。ただ、オスは個体差があり、小型のものはまっすぐな小さなあごでとどまる。昼間は樹上の比較的高い場所で休んでいることが多く、夜になると動き出し、餌となる樹液を求めて、クヌギ、ヤナギ類、コナラなどの木に飛来する。クワガタ類のなかには越冬するものも多いが、ノコギリクワガタは多くがカブトムシと同様に、ひと夏を過ぎると死んでしまう。

    全長|約25~75ミリ
    成虫の出現期|6~8月頃
  • ミヤマクワガタ クワガタムシ科
    ミヤマクワガタ
    ミヤマクワガタ クワガタムシ科
    北海道、本州、四国、九州と、佐渡島、隠岐などの島に分布。平地から山地の雑木林やブナ林をすみかにしている。いかつい姿で人気が高いが、コクワガタやノコギリクワガタに比べると生息地が限られる。大きな特徴は、頭部背面に張り出している突起。これは大あごと同様に大型になるほど明確に発達し、小型の個体にはまったくないものもいる。体色は黒褐色から赤褐色で、体表には金色の短い毛が生えている。メスは全身が黒褐色。昼間もわりとよく活動するが、夜の方が活発で、クヌギやコナラなどの木に飛来して樹液をなめる。

    全長|約30~80ミリ
    成虫の出現期|7~8月頃
  • カブトムシ コガネムシ科
    カブトムシ
    カブトムシ コガネムシ科
    本州、四国、九州に分布。オスは立派な角を持ち、「日本の昆虫の王様」といわれるように、今も昔も子供たちに圧倒的な人気がある昆虫だが、実際は日本のみならず朝鮮半島や中国、インドシナ半島の北部などにも生息している。主なすみかは平地から山地の森林や雑木林。日没後に活発に飛翔(ひしょう)してクヌギやナラなどの樹液に集まる。脚の先端には鋭い爪(つめ)があり、大きな体を支えながら垂直な木の幹にしっかりとしがみつくことができる。角と頑丈な体で樹液に集まるほかの虫たちを相手にしない。土中に産みつけられた卵からかえった幼虫はその年のうちに終齢(さなぎになる前の段階)にまで成長し、翌年に羽化(うか:成虫になるための最後の脱皮)した成虫は2~3カ月ほどで命を終えてしまう。

    ●全長(角を含む)|約30~50ミリ
    ●季節|6~8月頃
  • カナブン コガネムシ科
    カナブン
    カナブン コガネムシ科
    本州、四国、九州と、佐渡島、伊豆諸島、五島列島、屋久島などに分布。主に低地の雑木林や森林に生息している。高尾山でも山道や林道でよく見ることができる。都心部でも公園や街路樹のあるところではふつうに見られる。扁平気味な体型と四角い頭が特徴。体色は銅色からほぼグリーンに近いものまでかなり個体差があるが、いずれも独特の輝きを放ち、非常に美しい。クヌギ、コナラ、ヤナギなどの樹液を好み、日中からこれらの木々に集まる。飛翔能力が高く、上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)を開かずに後翅(こうし:甲虫類の二対の翅のうち、上翅の下に折りたたまれているやわらかい翅)だけを広げて飛ぶ。

    体長|約22~30ミリ
    成虫の出現期|7~8月頃
  • アオカナブン コガネムシ科
    アオカナブン
    アオカナブン コガネムシ科
    本州、四国、九州と、佐渡島、種子島、屋久島などに分布。低地から山地までの雑木林や森林に生息している。クヌギ、コナラ、ヤナギなどの広葉樹の樹液をなめる。7~8月の夏の短い期間に、樹液を求め、クワガタやカブトムシ、ハチなどとともに集まっている姿を見ることができる。大きさや生態などはカナブンとほとんど変わらない。カナブンは個体によってかなり色彩に違いがあるが、アオカナブンはすべてが深みのあるメタリックグリーンをしている。また、高尾山では見かける機会は少ないが、全身真っ黒のクロカナブンという種類もいる。カナブンと異なり、アオカナブンとクロカナブンは都心部などではほとんど見られない。

    体長|約22~30ミリ
    成虫の出現期|7~8月頃
  • オオトラフコガネ コガネムシ科
    オオトラフコガネ
    オオトラフコガネ コガネムシ科
    本州に分布。低山地から山地の緑地や草むらなどに生息する。初夏から夏にかけての短い期間にしか見ることができないハナムグリの仲間。背面にカラフルな大柄の模様を持ち、昆虫好きには人気が高い。これはオスの特徴で、メスは黒い体色に白の模様が入り、同種とは思えないほど雰囲気が異なる。また、触角も先が3つに分かれた独特の形をしている。山道に茂った草木の葉や花の上などで見ることができる。昼間からよくとびまわりながら、さまざまな花を訪れて花粉を食べる。幼虫は朽ち木(くちき)を食べて育つ。

    ●体長/約12~16ミリ
    ●成虫の出現期/6~8月頃
  • マメコガネ コガネムシ科
    マメコガネ
    マメコガネ コガネムシ科
    北海道、本州、四国、九州と、対馬、屋久島などに分布。平地から山地の緑地や草むらなどに生息するが、幼虫のときは土の中でさまざまな植物を食べ、マメ科を中心にした農作物の根を食べることもある。成虫はその新芽や葉、花などを食べる害虫として知られ、自然の環境よりもむしろ畑などでよく見かける。しばしば大量発生して農作物に被害を与えることがある。体長1センチ前後の小さなコガネムシで、体色は頭部から胸部にかけては光沢のある深い緑色、上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)の表面は光沢のある赤褐色をしていてなかなか美しい。初夏のころから姿を現しはじめ、日中は餌になる草にとまっているものがよく見かける。

    体長|約9~13ミリ
    成虫の出現期|5~8月頃
  • センチコガネ コガネムシ科
    センチコガネ
    センチコガネ コガネムシ科
    北海道、本州、四国、九州と、対馬、屋久島などに分布。平地から山地の林や緑地のほか、農耕地や住宅地などでも見られる。多くは金属的な光沢のある黒色で、個体により紫や藍色、緑がかるものなどがいて、なかなか美しい。いわゆる「糞虫(ふんちゅう)」と呼ばれる昆虫で、動物のフンを主な餌としており、大きな羽音をたてて地上付近を飛んだり、地面を歩いたりしてフンを探す。メスはフンを土のなかに運び込んで固めて卵を産みつけ、卵からふ化した幼虫はそのフンを食べて成長する。高尾山では山道ではふつうに見られる。

    体長|約14~20ミリ
    成虫の出現期|4~11月頃
  • カクムネベニボタル ベニボタル科
    カクムネベニボタル
    カクムネベニボタル ベニボタル科
    本州、四国、九州に分布。平地から山地の雑木林やその周辺の草地、里山などに生息する。ホタルの名がつくが、発光しないベニボタルというグループの昆虫。名前のとおり、上翅(じょうし:甲虫類のニ対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)はワインレッドのような美しい紅色をしており、黒い胸部が四角ばった形をしていることで他種と区別できる。とても見栄えのする大きな触角を持っているのも特徴で、オスはくし状、メスはノコギリのようなギザギザした形をしている。初夏の5月中旬頃から姿を現す。活動は主に日中で、飛翔して移動しながら、餌になる花々の蜜を求める。有毒とされ、目立つ体色はその警告色となっており、姿を真似た別種の昆虫も多い。

    体長|約8~12ミリ
    季節|5~7月頃
  • ヤマトタマムシ タマムシ科
    ヤマトタマムシ
    ヤマトタマムシ タマムシ科
    本州、四国、九州と、佐渡、対馬、屋久島、種子島などに分布。低山地から山地の森林や雑木林などに生息する。単にタマムシといった場合も、ヤマトタマムシを指すことが多く、古くから美しい昆虫として親しまれ、奈良県の法隆寺にある「玉虫厨(たまむしのずし)」はヤマトタマムシの上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)が装飾に使われていることで知られる。体色は金属的な光沢のある緑色で、2本の赤褐色のたて帯が入る。光の当たり方によって、青や紫がかって見えることもあり、「玉虫色」という言葉の由来ともなっている。夏の短い期間に姿を現わし、日中によく活動し、エノキやケヤキなどの葉を食べる。オスはこれらの木々の周囲を飛びまわっていることが多く、メスは葉の上などにいることが多い。幼虫は枯れ木の中で木材の部分を食べて育つ。

    体長|約30~40ミリ
    成虫の出現期|7~8月頃
  • サビキコリ コメツキムシ科
    サビキコリ
    サビキコリ コメツキムシ科
    北海道、本州、四国、九州、沖縄などに分布。平地から低山地の雑木林や緑地などに生息する。ひっくり返しておくと、パチンと音を出してはねることで知られるコメツキムシの仲間。体表には「 鱗毛(りんもう )」と呼ばれる褐色の微細な毛が生えており、名前のとおりさびているように見える。胸部背面の中央付近に一対のコブ状の突起がある。主に林の樹上や草むらの葉の上などでよく見られる。幼虫も成虫も雑食性で、植物の葉から朽ち木(くちき)、昆虫の死骸などさまざまなものを食べる。成虫は夜間の灯火に飛来することが多い。またクヌギなどの樹液に飛来する。

    体長|約12~16ミリ前後
    成虫の出現期|5~8月頃
  • ナナホシテントウ テントウムシ科
    ナナホシテントウ
    ナナホシテントウ テントウムシ科
    北海道、本州、四国、九州、沖縄と、小笠原や宮古島などの島に分布。平地から山地にかけての草原や緑地などに生息する。都心部の公園や街路樹の植え込みなどでもよく見られ、日本人にとって最もなじみのある昆虫のひとつ。名前のとおりに、つやのある赤い上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)に大きな黒い点が7つある。春先から秋口まで姿を見ることができる。肉食性で、主に植物につくアブラムシを食べることもよく知られる。危険を感じると、脚の関節から臭いのある黄色い液体を出して身を守る。幼虫も同様にアブラムシを食べるが成虫と異なる毛虫のような姿をしている。

    体長|約5~8ミリ
    成虫の出現期|3~11月頃
  • カメノコテントウ テントウムシ科
    カメノコテントウ
    カメノコテントウ テントウムシ科
    北海道、本州、四国、九州に分布。平地から山地の雑木林や緑地、谷川の渓谷沿いなどに生息する。日本産テントウムシの最大種で、1センチを超える個体は、テントウムシらしからぬ印象を与える。上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅(はね)のうち、背部をおおうかたい翅)は光沢があり、赤と黒の入り組んだ模様が並ぶ。これをカメの甲らの様子に見立てたのが、和名の由来とされる。春から秋まで見られるテントウムシで、成虫・幼虫ともに、主にオニグルミやサワグルミにつくクルミハムシやドロノキハムシ、ヤナギ類につくヤナギハムシなどの幼虫を食べる。ほかの多くのテントウムシと同様に、危険を感じると脚の部分から臭いのある液を出す。冬を迎えるころになると、樹皮の隙間や岩の陰に集まり、越冬する。

    体長|約8~12ミリ
    季節|4~10月頃
  • ヒメツチハンミョウ ツチハンミョウ科
    ヒメツチハンミョウ
    ヒメツチハンミョウ ツチハンミョウ科
    本州、四国、九州と、対馬、佐渡などの島に分布。低地から山地の雑木林などに生息する。光沢のある黒藍色をした体は胸部が細くくびれ、腹部が長く丸々と太った特徴的な体型をしている。翅(はね)は退化していて、上翅(じょうし:甲虫類の二対の翅のうち、背部をおおうかたい翅)は腹部の半分ほどの長さ、後翅(こうし:甲虫類のニ対の翅のうち、上翅の下に折りたたまれているやわらかい翅)はなく、飛ぶことはできない。地表を歩き回って活動し、植物の葉を食べる。オスは触角の中央あたりがハート型のように膨らむ。卵は土の中に産み落とされ、ふ化した幼虫は草を登って花にたどりつくと、訪れたハナバチ類の体につかまり、巣の中へ入りこむ。そこでハナバチの卵や貯蔵された花粉を食べて成長する。体液には有毒物質が含まれ、皮膚につくと炎症を起こすので注意が必要。

    体長|約9~23ミリ
    成虫の出現期|4~6月頃、10月頃
※高尾山公式アプリからの引用
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