TAKAO 599 MUSEUM

高尾山の宝物たち

その他

豊かな植生を誇る高尾山には、これまで紹介した生き物たちの他にも、宝と言える生き物が多数生息しています。ここでは、地味な外見に反して綺麗な鳴き声が特徴的なカジカガエルや宝石のような鮮やかな黄緑色が美しいワキグロサツマノミダマシなどを紹介します。

  • アリグモ ハエトリグモ科
    アリグモ
    アリグモ ハエトリグモ科
    北海道、本州、四国、九州と、南西諸島に分布。
    平地から山地の林や緑地に生息する。
    体色は黒褐色か赤褐色で、姿や動きがアリにそっくりなことから、この名前がある。
    よく見ると、アリは脚が三対なのに対し、クモは四対なので区別できるが、第一脚を触角のように見せかけることもあり、なかなか難しい。
    網は張らず、ふだんはさまざまな樹木や草花の葉の上を歩きまわりながら、小型の昆虫を捕らえて食べる。
    危険を察知すると葉から跳びおりて、茂みなどに隠れる。
    オスは成熟するにしたがって、上あごが大きく発達し、前に突き出して目立つようになる。
    メスは葉の裏に糸で産室を作り、卵を産む。

    体長|メス約7~8ミリ、オス約5~6ミリ
    季節|6~8月頃
  • オオナミザトウムシ カワザトウムシ科
    オオナミザトウムシ
    オオナミザトウムシ カワザトウムシ科
    北海道、本州、九州に分布。低山地から山地にかけての森林中に、比較的ふつうに生息している。
    ザトウムシは豆粒のような体と、不釣り合いなほどに長い8本の脚を持つ生き物で、クモの仲間だと思われることが多いが、頭胸部と腹部のあいだにくびれがなく(体がひとつに見える)、糸を出すこともない。
    眼は2個ある。オオナミザトウムシは脚を広げると大人の手のひらよりも大きく、若い個体では体の横しま模様がはっきりしているが、成熟すると白い腹面以外はほぼ全体が黒くなる。
    高尾山ではほぼ全域で、樹幹や草の上でよく見られる。
    晩秋には寄り添っている雌雄や、地表をよろよろと歩く姿をよく見かける。
    小さな昆虫やミミズ、地表に落ちて発酵した水気の多い果実などを食べる。

    体長|約6~12ミリ
    季節|7~11月頃
  • アカサビザトウムシ カワザトウムシ科
    アカサビザトウムシ
    アカサビザトウムシ カワザトウムシ科
    本州、四国、九州と、屋久島などに分布。
    低山地から山地にかけての森林にふつうに生息。
    体色は地域によって大きく違いがあるが、高尾山を含め関東地方で見られるものは体全体が赤さび色となる「関東型」。
    背面はやや黒く、そのほぼ中央に1本の黒くて長い針状のとげをもつのが特徴。
    成体は7月から出現し、盛夏に林内の樹幹や草の上を歩いている姿をよく見かける。
    高尾山にいるザトウムシではオオナガザトウムシも背に1本のとげをもつが、こちらは体長が7~10ミリで、体は細長くて全体が黒く、アカサビザトウムシよりも体に対して脚が太く短めなので区別できる。
    どちらも、背のとげは幼体には見られない。

    体長|約4~6ミリ
    季節|7~10月頃
  • モエギザトウムシ カワザトウムシ科
    モエギザトウムシ
    モエギザトウムシ カワザトウムシ科
    北海道、本州、四国、九州に分布。
    平地から山地にかけての森林の樹幹や草の上、笹原などに見られる。
    体が小さくきゃしゃに見えるが、他のザトウムシよりもやや乾燥に強く、雑木林などの二次林的な環境によく出現する傾向がある。
    体は丸く、若いときには美しい黄緑色(もえぎ色)だが、やがて明るい褐色となる。
    脚は暗褐色で、関節の近くが白く、暗い林内などを歩いていると体と脚の白い部分だけが目立つ。
    まれに1本の短いとげをもつ場合もある。モエギザトウムシとオオナミザトウムシ、アカサビザトウムシの長脚のザトウムシ3種はいずれも年に1回発生し、地中に産み付けられた卵で越冬する。
    幼体は春から出現するが、はじめは地表近くの落葉層で過ごすので目につきにくい。
    成長につれて樹幹や草の上にあがり、登山中に見かける機会も増える。

    体長|約3~4ミリ
    季節|8~11月頃
  • アオズムカデ オオムカデ科
    アオズムカデ
    アオズムカデ オオムカデ科
    本州、四国、九州に分布。平地から山地のあまり日の当たらない雑木林や緑地に生息する。
    住宅地近くにも多く、人家にはいってくることもある。
    体色は暗緑色で、頭部と胴がほぼ同じ色。
    脚は黄褐色から赤色で、先端付近はやや緑色がかる。
    昼間は倒木の陰や草が生い茂った場所の土中、落ち葉や石の下などに隠れていることが多いが、まれに葉や枝の先にいることもある。
    夜になると活動をはじめ、ゴキブリやコオロギなどの昆虫やクモを鋭い牙でとらえて食べる。
    牙には毒があり、咬まれると激痛が走り、腫れてしまうので注意が必要である。
    地面に置いた荷物の下にもぐりこむこともある。
    メスは卵を腹部に抱えて保護し、子供が自力で餌を捕獲できるまで守り続ける習性がある。

    体長|約75~100ミリ
    季節|7~9月頃
  • タマヤスデの一種 タマヤスデ科
    タマヤスデの一種
    タマヤスデの一種 タマヤスデ科
    本州、四国、九州に分布。
    平地から山地のあまり日の当たらない雑木林や緑地に生息する。
    朽ち木(くちき)や落ち葉の下など、湿りけのある場所を好み、都心部でも、樹木の多い公園や神社によくいるヤスデの仲間だが、あまり知名度がないためダンゴムシと混同されていることが多い。
    体色は光沢のある黒褐色で、体節ごとにふちが白く、全体としてしま模様となっている。
    敵に襲われたりすると体を丸め、頭部も隠して完全な球形になることからその名がある。
    球形になることではダンゴムシの方が有名だが、ダンゴムシは体を丸めたときに頭が完全に隠れることはない。
    ほかのヤスデ類と同様に、ひとつの体節に二対4本の脚を持つ。高尾山では落ち葉がつもった場所に多く、腐葉土に含まれる腐植物を食べる。

    体長|約7~8ミリ
    季節|3~11月頃
  • サワガニ サワガニ科
    サワガニ
    サワガニ サワガニ科
    本州、四国、九州と、佐渡島、隠岐島、種子島、屋久島などの島に分布。
    低山地から山地の渓谷や沢、岩や倒木の多い湿地などに生息する。
    河川の上流域から中流域の清浄な水辺を好む淡水性のカニで、水中の小石の下や朽ち木の陰などに潜む。
    体色は紫黒色、赤褐色、灰青色の3型があり、地域によって異なる。
    高尾山で見られるものは背の甲らが褐色ではさみ脚が濃い
    橙黄色(とうこうしょく:赤みがかった黄色)になるものが多い。
    ほぼ夜行性だが、雨やくもりの日には水辺からはなれた登山道を歩いていることもある。
    雑食性で、小型の昆虫やカタツムリ、ミミズ、水辺の植物や落ち葉などを食べる。
    メスは夏に50粒ほどの卵を産み、卵を腹部にかかえて、子ガニがふ化するまで保護する。
    冬が近くなると、流れの中の石の下にもぐり、そこで越冬する。

    体長|約20~30ミリ(甲らの幅)
    季節|3~11月頃
  • ヤツワクガビル イシビル科
    ヤツワクガビル
    ヤツワクガビル イシビル科
    本州に分布。低山地から山地の水辺に近い森林に生息する。
    大きいものでは、体を伸ばしたときの体長が40センチ以上にもなる大型の陸性のヒル。
    クガは「陸上」を意味する古い言葉で、ヤツワは体の中央部の体節(体を構成する、構造上のまとまり)の表面が、八つの輪(体表にあるしわ)に分かれていることに由来する。
    体色は生息地により違いがあるが、高尾山で見られるものはオレンジがかった黄色で、背面中央に黒い模様が入る。
    適度に湿りけのある場所を好み、渓流沿いの石の下や落ち葉の下などによくいる。
    雨の日や地表がぬれているときなどは、林道に出てくることも多い。
    肉食性で、ミミズを主な餌にしており、自分よりも大きいミミズでも、先端部にある口から丸飲みにしてしまう。
    一般に知られるヒルとは違い、血を吸うことはないので人間に対しての害はない。

    体長|約10~40センチ
    季節|通年
※高尾山公式アプリからの引用
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