暖温帯と冷温帯、それぞれに分布する植物が混在して生育する高尾山。自生する植物の種類が多く、四季折々のさまざまな姿を楽しめます。1600を超える種類の植物が確認されており、その数はイギリス全土で自生する種類の数に匹敵。高尾山で最初に発見された植物も多く、その数はタカオスミレ、タカオヒゴタイなど60数種類にものぼります。

山地の林のふちや林内に生える多年草(複数年のあいだ育成する植物)。1つの株に2枚の葉が向かい合ってつき、その間からのびた花茎(かけい:葉をつけずに花だけをつける茎)の先に5~15個の花が咲く。横に開く花びらと萼(がく:花の外側にある、葉の変化した器官)は長さ約8ミリほどの細い管状で、虫の足のように見える。花は淡い緑色または黒っぽい褐色で、手前につき出る花びらは下にまるくそり返り、その上側につく蕊柱(ずいちゅう:雄しべと雌しべが結合してできた器官)には黄色い花粉のかたまりがある。葉は長さ約5~12センチの楕円形でふちは細かく波打ち、もとの部分が茎を抱くようにつく。名前の由来は、花の姿がクモの子に似ていることから、また霧がかかるようなところに生えることからなど、いろいろな説があるが、はっきりしていない。
季節|6月上旬~7月中旬頃
高さ|約10~20センチ
場所|5号路、奥高尾
季節|6月上旬~7月中旬頃
高さ|約10~20センチ
場所|5号路、奥高尾