TAKAO 599 MUSEUM

高尾山の宝物たち

暖温帯と冷温帯、それぞれに分布する植物が混在して生育する高尾山。自生する植物の種類が多く、四季折々のさまざまな姿を楽しめます。1600を超える種類の植物が確認されており、その数はイギリス全土で自生する種類の数に匹敵。高尾山で最初に発見された植物も多く、その数はタカオスミレ、タカオヒゴタイなど60数種類にものぼります。

キツリフネ
キツリフネ ツリフネソウ科
沢沿いや水辺など、湿り気のある林内に生える一年草(発芽してから1年以内に結実し、枯れる草)。葉の脇の花茎(かけい:葉をつけずに花だけをつける茎)から細い柄(え)を垂らし、三角帽子のような淡い黄色の花を3~5個つり下げる。ツリフネソウの花を黄色くした感じだが、キツリフネの距(きょ:花びらの後方にある袋状の部分)は渦巻き状にならずに下に曲がるのが特徴。また葉の先はとがらず、鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ)が少なく大きいこともツリフネソウと違うところである。花は長さ約3~4センチの筒状で先が上下に開く。花びらの内側には赤褐色の斑紋がある。葉は長さ約4~8センチ、幅約2~5センチの長い楕円形でふちに粗い鋸歯がある。長さ約2~5センチの柄があり、茎に互い違いにつく。花が終わると肉厚の実をつけ、熟すと少しの刺激ではじけて種を飛ばす。
※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

季節|7月下旬~9月中旬頃
高さ|約40~80センチ
場所|1号路、3~6号路、蛇滝、裏高尾
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