TAKAO 599 MUSEUM

高尾山の宝物たち

暖温帯と冷温帯、それぞれに分布する植物が混在して生育する高尾山。自生する植物の種類が多く、四季折々のさまざまな姿を楽しめます。1600を超える種類の植物が確認されており、その数はイギリス全土で自生する種類の数に匹敵。高尾山で最初に発見された植物も多く、その数はタカオスミレ、タカオヒゴダイなど60数種類にものぼります。

ジュウモンジシダ
ジュウモンジシダ オシダ科
山地の暗い林のふちや林内の湿ったところに見られ、夏緑性(かりょくせい:冬に枯れる性質) 、または1年中緑の葉をつける常緑性のシダ植物。いちばん下につく2枚の羽片(うへん:小さな葉が集まり羽のようにつく葉) だけが特別に長くのび、全体が十字形に見えることから「十文字羊歯(じゅうもんじしだ)」の名が付けられた。根茎(こんけい:根のように見える地下にある茎) や葉柄(ようへい:葉をささえる柄) には褐色の鱗片(りんぺん:シダ類の茎や葉柄の表面にみられるうろこ状の構造) がびっしりとつくが、新芽は鱗片をそぎおとして、おひたしや天ぷらにして食べられる。葉柄は長さ約15~35センチあり、羽片につく小さな葉は鎌のように曲がり長さ約3~5センチ。全体の長さは60センチほどになる。葉の裏に円形のソーラス(胞子が入った袋の集まり)が葉軸寄りにまばらにつく。包膜(ほうまく)という胞子のう(胞子が入った袋)を保護する膜に包まれ、ふちに不規則な鋸歯(きょし:葉のふちにあるノコギリの歯のようなギザギザ) がある。胞子は他のシダに先がけて初夏に熟す。

季節|1月~12月頃
葉の長さ|約30~60センチ
場所|裏高尾
※高尾山公式アプリからの引用
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