鳥類図鑑
数多くの野鳥と出会えるのも高尾山の醍醐味の1つです。その数は、100種類以上にのぼり、まさに高尾山は鳥たちの楽園、日本の代表的バードウォッチングスポットと言えます。繁殖や越冬のために渡ってくる夏鳥・冬鳥や高尾山に棲みつく留鳥たちが、求愛や縄張りを主張するため美しくさえずる姿など、さまざまな野鳥の生態を目と耳で楽しめます。
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川原や畑、明るい林で暮らし、都会の公園でもよく見られる身近な鳥。
オレンジ色のくちばしと脚がよく目立つ。
体全体は黒っぽいグレーでほおが白い。
オスの頭は黒く、メスはグレーなので見分けがつく。
1年中群れで生活するものが多く、夜は決まったねぐらに帰る。
秋から冬にかけての夕暮れどき、何万羽もの大きな群れでねぐらに向かう光景を見ることもある。
虫やミミズ、果実や木の実を食べ、特に草刈り後の芝地や草地によく集まってくる。
木の穴に枯れ草や羽を集めて巣をつくるが、家の壁の隙間、戸袋につくることもある。
また巣箱にも入ることも多い。
繁殖期は3月から7月頃、1回につきおよそ5~6個の卵を産む。
大きさ|約24センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥) -
山のきれいな川で暮らす鳥で、名前にカラスとつくが、実際にはそれほど近縁種ではない。
繁殖期以外は1羽でいることが多く、縄張りをつくって行動している。
「ピッ」と鳴きながら水面ぎりぎりを飛び回る。
石や流木にとまっては、尾羽根を上下に動かし、翼をパッパッと半開きにして休んでいる。
ずんぐりとした体型と太くがんじょうな脚が特徴。
そのたくましい脚で川底を歩き、上流に向かって水中を泳ぐように進みながら、トビケラやカワゲラなどの水生昆虫や小さな魚を食べる。
繁殖期は他の鳥のより早い2月から6月頃。
小さな滝やダムの奥にある岩のくぼみにたくさんのコケを集めて巣をつくり1回につきおよそ4~6個の卵を産む。
大きさ|約22センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥) -
日本にいるツグミの仲間では最も大きい。
一枚一枚の羽根の色は、黒いふちどりがある黄金色で、それがまるでトラの模様のように見えることから「虎鶇(とらつぐみ)」の名が付けられた。
いつもうす暗い林の中で暮らし、地上を跳ね歩きながら落ち葉をひっくり返しては、虫やミミズ、カタツムリを見つけて食べている。
危険を感じると木の枝にとまったまま、長い間ジッとしていることがある。
夜中に「ヒィー、ヒュー」と口笛のようにさえずる。繁殖期は4月から7月頃。
木の股にコケや松葉を集めて巣をつくり、1回につきおよそ4~5個の卵を産む。
大きさ|約30センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
または
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く
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冬を越すために渡ってくる鳥で、ロシアと中国東北部の国境を流れるウスリー川流域や朝鮮半島が生まれ故郷。
日本では平地から山の林で暮らし、木の多い公園や果樹園にも姿を見せる。
いつもうす暗い林の地面を跳ね歩き、開けたところには余り姿を見せない。落ち葉の下や土の中からミミズや昆虫の幼虫を探し、木の実も食べる。
オスとメスはほぼ同色。
頭がグレーで背中は暗い緑色をおびたこげ茶色。
腹はグレーでその中心あたりがシロハラの名前どおりに白く際立っている。
「キョキョキョ」と鳴き、飛び立つとき「ツィー」と大きな声を出す。
春には北へと帰っていくが、長崎県の対馬で繁殖するものもいる。
大きさ|約25センチ
季節|11月~3月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
季節によって住む場所を変える鳥。
高尾山には冬にやってくる。
オスとメスはほぼ同色。
頭は黒く、胸からわき腹にかけての鮮やかなオレンジ色の羽根が目立つ。
平地から山のカラマツ林など明るい針葉樹林を好んで暮らし、林の中の地面を跳ね歩きながら、土をほじってミミズや昆虫の幼虫を探し、木の実も食べる。
5月から8月頃の繁殖期、オスは「キョロンキョロンチー」と美しい声でさえずる。
つるが絡まりついた枝や斜めに倒れた木を見つけ、枯れ草やコケを集めたカップ状の巣をつくり1回につきおよそ3~5個の卵を産む。
冬は山をおりて都会の公園などにも立ち寄りながら、暖かな地方や東南アジアに渡っていく。
大きさ|約24センチ
季節|11月~3月頃
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く
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秋に繁殖地のシベリアから大群で日本に渡ってくる冬鳥の代表格。
日本各地にちらばって、林、畑、川原、公園や住宅地のエサ台にも飛んでくる。
よく茂った林ややぶをねぐらに暮らし、渡って間もないころは群れをつくるが、冬になると1羽で行動するものが多い。
地面の上を跳ね歩いては、立ち止まって胸を張る。
ツグミはよくこのような動作を繰り返しながらエサを探す。
落ち葉や土をほじってミミズや昆虫の幼虫を捕まえ、カキなどの果実やピラカンサの実を好んで食べる。
「キュキュ」と続けて鳴き、秋の渡りのころは「ツィー」と飛びながら鳴く。
春にはまた群れをつくり、子育てのために北へと帰っていく。
大きさ|約24センチ
季節|10月~4月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
冬、春の間を過ごしてきた東南アジアから日本に飛んでくる。
オスは頭から背中にかけて暗い青色で腹部が白い。
メスは体全体が緑がかった茶色をしている。
標高1,500メートルくらいまでの低い山に生息し、とくにケヤキなどがしげる落葉広葉樹林を好んで暮らす。
1羽かペアで縄張りをつくり、虫やクモ、ミミズを捕って食べる。
笹や低い木の茂みをねぐらにして、あまり開けた明るいところには余り姿をみせない。
5月から7月頃の繁殖期になるとオスは「チッチッチッ」とさえずる。
倒れた木のわきの地面に松葉や枯れ枝、落ち葉を集めてカップ状の巣をつくり、1回につきおよそ4~6個の卵を産む。
秋を迎えると中国南部やインドシナ半島へ渡っていく。
大きさ|約14センチ
季節|4月~10月頃
夏鳥(なつどり):ある地域に春から夏に渡来して繁殖し、秋に南方へ渡る鳥)鳴き声を聞く
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オスは頭から尾にかけての青い羽根が美しく、わき腹のオレンジ色が印象的。
メスは体全体が緑色をおびた茶色をしている。
季節によって生活場所を変える鳥で、春から夏は子育てのため標高1,500メートルくらいの山の針葉樹林で暮らしている。
冬が近づくと低いところにおりてきて、高尾山のような森林や木の多い公園などに姿を見せる。
1羽で行動することが多く、オス・メスともに縄張りをつくり活動。
虫やムカデ、クモなどを捕り、冬は木の実もよく食べる。
6月から8月頃の繁殖期にオスは高い枝にとまり「ピチチュリ、ヒョロロ」とさえずる。
倒れた木の根元などにコケや枯れ葉を集めたカップ状の巣をつくり3~5個の卵を産む。
大きさ|約14センチ
季節|11月~3月頃
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く
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秋、繁殖地のシベリアから日本へ渡ってくる。
低い山の林、川原、公園など明るく開けた場所で冬を過ごす。オスは頭と首の後ろが銀色、腹部のオレンジ色がよく目立つ。
メスにも尾羽根にオレンジ色がまじるが、全体的にグレー。
渡ってきて間もないころは、よく枝や杭の上など目立つところにとまって「ヒィヒィ」と鳴いて縄張りを宣言する。
おじぎをしてから尾をふり「カッカッ」という声もよく出す。
この声が火打石をたたく音に似ていることから「ヒタキ」の名が付けられた。
1羽で行動することが多く、虫やクモを捕り、生け垣のマサキやピラカンサの実を食べる。春先には子育てのため北へ帰っていく。
大きさ|約14センチ
季節|10月~3月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
春に冬の間を過ごしてきた東南アジアから日本に帰ってくる。
平地から山の明るい林を好んで暮らし、繁殖期以外は1羽で行動することが多い。見通しのよい枝にとまり狙いを定めて飛んでいる虫を空中で捕まえ、また同じ枝に戻って獲物を食べる。
コサメビタキにはこうした行動を繰り返す習性がある。
5月下旬から6月下旬頃の繁殖期を迎えるとオスは「チッヂョチチチ」とさえずる。
水平にのびた太い横枝の上に巣をつくり4~5個の卵を産む。
巣の外側にコケや木の皮をクモの糸でくっつけて、木のこぶそっくりにカムフラージュ(目くらまし)する。
子育てを終えた10月頃に再び渡り(季節的によって生息地を移動すること)の時期を迎え、都会の公園などでも見ることができる。
大きさ|約13センチ
季節|4月~10月頃
夏鳥(なつどり:ある地域に春から夏に渡来して繁殖し、秋に南方へ渡る鳥) -
春に東南アジアから日本に飛んでくる。
平地から山にかけての高い木が多い林で暮らす。
オスはその名のとおり、のどから胸にかけて明るい黄色がよく目立つ。
メスは頭から背中にかけて緑がかったグレーで地味である。
木の枝にとまり、あまり活発には動かずに枝や葉についた虫やクモを食べるが、ときには空中で飛んでいる虫を捕る。
5月から7月頃の繁殖期に、オスは「ピッコロロ」「ツクツクオーシ」などいろいろなバリエーションでさえずり、他の鳥の鳴きまねもうまい。
木の穴、建物の軒下や戸袋などに落ち葉やコケを集めて巣をつくり、4~6個の卵を産む。
春と秋の渡り(季節的によって生息地を移動すること)の時期には、都会の公園でも見ることができる。
大きさ|約15センチ
季節|4月~10月頃
夏鳥(なつどり:ある地域に春から夏に渡来して繁殖し、秋に南方へ渡る鳥)鳴き声を聞く
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春に東南アジアから日本に帰ってくる。
山の森林に暮らし、湖や沼、渓流に近い林に多く暮らす。
オスは頭から尾にかけて、つやのある青色の羽根が鮮やか。
メスは淡い茶色をしている。繁殖期にオスは高い木のこずえで「ピーリーリー、チュービービー、ジジ」とさえずり、縄張りを宣言する。
その声はとても美しく、ウグイス、コマドリと並んで「日本三大鳴鳥」の一つに数えられている。
また、縄張りの中でオスは、さえずる場所をいくつか決めておいて、一定の時間ごとに移動して鳴く習性がある。
5月から7月頃、崖のくぼみにコケを集めて深いカップ状の巣をつくり、1回につきおよそ3~5個の卵を産む。秋には越冬地へと渡っていく。
大きさ|約16センチ
季節|4月~10月頃
夏鳥(なつどり:ある地域に春から夏に渡来して繁殖し、秋に南方へ渡る鳥)鳴き声を聞く
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もともとは中国南部から東南アジア北部に生息する外来種。
中国ではその鳴き声を楽しむために広くペットとして親しまれている。
日本でもペットとして飼われたものが逃げ、また放たれたりして野生化した。
1980年代から東北南部、関東、中部、九州北部など、日本各地の里山に住みついていった。
人家に近い低い山の雑木林や竹やぶを好んで暮らし、高尾山にも多く見られる。
体全体は黄色がかったこげ茶色。
目のまわりから目じりの後ろに向かってのびる白い線がとてもよく目立つ。
「ピーヨ、ピーヨ、キョコ、キョコ、キュ、キュ」と大きな声でさえずり、地面を走り回って虫を捕り、秋には木の実も食べる。
大きさ|約25センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)鳴き声を聞く
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もともとは中国南部から東南アジアに生息する外来種。
ペアを別々のカゴにいれるとお互いに鳴き交わすことから「相思鳥(そうしちょう)」の名が付けられた。
カラフルな色の姿が可愛らしく、中国では鳴き鳥として人気がある。日本でも昔からペットとして親しまれ、飼われていたものが逃げ出して野生化した。
1970年代後半に九州で確認されて以来、その数を増やし、高尾山をはじめ日本各地に住みつくようになった。
頭から背は暗い緑色、目のまわりが黄色で胸はオレンジ色をしている。
カシノキなど広葉樹林のやぶが茂るところをねぐらに暮らし、虫や木の実、草の種などを食べる。
「キョローン、キョローン」とにぎやかな声で鳴く。
大きさ|約15センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)鳴き声を聞く
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全国どこででも見られるお馴染みの鳥。
田んぼ、畑、川原、町なかで普通に暮らしている。
「チュン、チュン」と鳴き、繁殖期のオスは「チュリ、チョ、チョン、チュリ」とさえずる。
人のいない山では暮らさないが、人家や山小屋があると住みつく。
繁殖期以外は群れで活動し、竹やぶや林をねぐらにしている。
冬、林の葉が落ちて暮らしにくくなったスズメのなかには、電柱のトランス(柱上変圧器)の隙間をねぐらにするしっかり者もいる。
主食は植物で、草木の種、穀物などを食べる。
ヒナを育てるときには虫も捕まえる。
3月から8月頃が繁殖期で、屋根の隙間などに枯れ草や羽を集めて巣をつくり1回につきおよそ5~6個の卵を産む。
大きさ|約14センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥) -
川、池、湖などの水辺に生息し、なかでも渓流沿いを好む。
ときには都会の公園の池に姿を見せることもある。
細く、尾の長いスマートな体つきが特徴。
オスとメスはほぼ同色。
背中はグレーで胸は黄色。
のどは通常白いが、夏季のオスののどは黒い羽毛に変わる。
繁殖期以外は1羽で活動し、いつも尾羽根を上下に振りながら水辺をいそがしく歩きまわっている。
水中や岩かげにかくれている水生昆虫を見つけて食べ、空中で飛んでいる虫を捕ることもある。
4月から7月頃の繁殖期になると、オスは屋根や電線などにとまり「チチチッ」とさえずる。
岩のくぼみや軒下などに小枝や枯れ草を集めて巣をつくり、1回につきおよそ4~6個の卵を産む。
大きさ|約20センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
または
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く
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水辺で暮らし、畑や田んぼ、都会の公園の池にも姿を見せる。
オスとメスはほぼ同色。
白い顔と目の前後にのびる黒い線が特徴。
夏には背中が黒くなり、白と黒のコントラストがより際立つ。
いつも尾羽根を上下に振り、足を交互に動かし素早く歩きまわっている。
地上や水中でミミズや昆虫を食べ、ときには空中で飛んでいる虫も捕まえる。
「チュチュン」と優しい声で鳴き、飛び立つときは「チュイリー」と鳴く。
縄張り意識が強く、生活圏が重なるキセキレイやセグロセキレイとはよくケンカをする。
繁殖期は4月から7月頃。
草の根元や石垣の間、軒下などに枯れ草を集めたカップ状の巣をつくり、1回につきおよそ5~6個の卵を産む。
大きさ|約21センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
または
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥) -
日本だけにいるセキレイの仲間。
川の上流、池や湖の岸辺に多く暮らしている。
ハクセキレイと体の色がよく似ているが、黒い顔とまゆ毛のような白い線が見分けるポイント。
オスとメスはほぼ同色だが、オスの方が黒い部分の色が濃い。
日中は1羽かペアで過ごし、夜は小さな群れをつくって木や軒下などをねぐらにする。
尾羽根を上下に振りながら水辺をすばやく歩きまわり、ミミズや昆虫を見つけて食べる。
3月から7月頃、繁殖期になるとオスは「チョチョジョイジョイジョイ」とさえずる。
土手のくぼみや建物の隙間に枯れ葉を集めたカップ状の巣をつくり、4~5個の卵を産む。
子育てが終わってもペアで過ごし冬を越す。
大きさ|約21センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥) -
秋、シベリアから冬を越すため日本に飛んでくる。
肩と胸のオレンジ色がよく目立つ。
山の林や畑、とくに稲刈りを終えた田んぼによく姿を見せる。
昼は小さな群れで活動し、夜は集団でねぐらに帰る。
秋から冬の夕暮れ時、多くの群れが集まり大群となってねぐらに向かう光景を見ることもある。木の枝にぶらさがってミズやナナカマドなどの木の実をついばみ、地面におりて跳ね歩きながら虫や草の種を探す。
開けたところには群れで舞いおりてエサを探し、一斉に飛び立ってはまた別の場所へ舞いおりるということを繰り返している。
春先には群れは分散して小さくなり、5月中旬頃、北の繁殖地へと飛んでいく。
大きさ|約16センチ
季節|10月~5月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
川原や畑が近くにある林で暮らし、公園や住宅地でも見られる。
体全体が緑色をおびた茶色でくちばしはピンク色。
飛んでいるとき翼にある鮮やかな黄色い帯がよく目立つ。
繁殖期以外は群れで行動し、川原や畑に集まり地面を跳ね歩きながら好物の草の種を探す。
くちばしの中で種をもぞもぞと転がして、殻を器用にむいて食べる。
3月から7月頃の繁殖期にオスは「キュキュキュ」「キリリリ」などと盛んにさえずる。
人家に近い木の上に木の皮や根、紙くずなどを集めて巣をつくり、3~5個の卵を産む。
普段は植物食だが、子育ての頃は虫やクモも捕る。
大きさ|約15センチ
季節|1月~12月
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)鳴き声を聞く
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秋、シベリアから冬を越すために日本に飛んでくる。
平地から低い山のカラマツ林などの針葉樹林でよく見ることができる。
オスは体全体が黄色っぽく、頭とのどが黒い。
メスは黄色いところが少なく、ちょっとくすんだ感じである。
いつも数十羽の群れで活動し、地上におりて草の種を食べ、ヒノキ、ハンノキ、カバノキなど小さな木の実も好んでついばむ。
「チュイーン、ジュイーン」と群れでにぎやかに鳴き、飛んでいる時もよく鳴く。
春になるとほとんどは北へ渡っていくが、なかには北海道や本州の高い山の針葉樹林で繁殖するものもいる。
渡り(季節によって生息地を移動すること)の時期には住宅地の公園や庭先にも姿を見せることがある。
大きさ|約12センチ
季節|11月~5月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
季節によって住む場所を変える鳥で、高尾山では秋から春先に見ることができる。
体全体はグレーで頭と翼と尾が黒い。
オスののどもとは赤くてとてもよく目立つ。
繁殖期以外は小さな群れで行動し、草木の種や木々の芽、虫も食べる。
よくサクラやウメの花のつぼみをついばみ、とくにソメイヨシノが好物である。
「フィーフィー」と口笛のように鳴き、それが名前の由来となっている(昔、口笛のことを「うそ」といった)。
繁殖期は5月から7月頃、標高1,500メートル級の山の森林で子育てをする。
コメツガなどの木にカップ状の巣をつくり4~6個の卵を産む。
大きさ|約16センチ
季節|11月~3月頃
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥) -
北海道や北日本の森林で繁殖し、秋に本州南部へ渡ってくる。
平地から山にかけての林や雑木林で生活し、公園や住宅地でも見ることができる。
太いくちばしと短い尾羽根、ずんぐりとした体型が可愛らしい。
繁殖期以外は1羽で行動することが多く、ムクノキやエノキ、カエデなどの木の芽や種をついばむ。
エサ台にも飛んできて、ひまわりの種なども太いくちばしで器用に殻をむいて食べる。
木にとまり「チッ、チッ」と鳴き、飛びながら「ツィー」という声を出す。
春の渡り(季節によって生息地を移動すること)の時期が近づくと小さな群れをつくり、北上をはじめる。繁殖期は5月から6月頃。
森の木の枝に枯れ枝や枯れ葉を集めて巣をつくり4~6個の卵を産む。
大きさ|約19センチ
季節|11月~3月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
平地から低い山の林で暮らし、高尾山では1年中見ることができる。
オスとメスは同色。
黒い頭と長い尾、太くて大きな黄色いくちばしがよく目立つ。
口笛のような鳴き声は「ツキ―(月)、ヒー(日)、ホーシー(星)」と聞こえることもあり、別名で「三光鳥」と呼ばれることがある(サンコウチョウの和名を持つのはカササギヒタキ科の別種)。
主に木の上で生活し、ムクノキやヌルデのやわらかい木の実や芽を食べる。
ときには地上を跳ね歩き草木の種をついばむこともある。
固い種は大きなくちばしで上手に割って食べる。
5月中旬から7月上旬頃が繁殖期。高い木の枝に茎や根を集めてカップ状の巣をつくり、3~4個の卵を産む。
秋から冬には、人里近くの雑木林や畑にもやってきてエサを探す。
大きさ|約23センチ
季節|1月~12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥)
または
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く
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森林の周辺、畑、川原、草原、伐採地などの開けた明るいところを好んで暮らし、暗い森林に入ることはほとんどない。
体全体はこげ茶色で背中に黒いしま模様がある。
オスの顔には、ホオジロの名のとおり白い頬に見える模様がある。繁殖期以外は小さな群れで活動することが多く、地上を歩きながら太く短いくちばしで草木の種をせっせとついばむ。
子育ての時期には、虫やミミズも捕まえる。
繁殖期になるとオスは、木の先や電線などにとまって胸を張った姿勢でいろいろなパターンの鳴き声でさえずる。
4月中旬から7月下旬頃、草の中や低い木の枝に枯れ草や根を集めてカップ状の巣をつくり、3~5個の卵を産む。
大きさ|約17センチ
季節|1月〜12月頃
留鳥(りゅうちょう:年間を通じて同じ場所に生息する鳥) -
秋に繁殖地のシベリアから日本に飛んでくる。
頭頂部の羽根が立って高く見えることから「頭高(かしらだか)」の名が付けられ、「モヒカン刈り」のようにも見える。
ホオジロとよく似ているが、頭を見ればすぐわかる。
オスは冬と夏で頭と顔の羽根の色が異なり、冬は頭とほおが茶色だが、夏になると頭は黒く、目の上に白い線が走る。
平地から山の川原、畑、雑木林で小さな群れをつくって暮らす。
近くに林がある開けたところに集まり、地上を跳ね歩きながら草木の種をついばむ。
おどろくと木の枝に飛び移り、頭の羽根を立てる。
「チッ」と小さな声で鳴き、春先にはヒバリのように「ピーチュク、ピーチュク」とさえずる。
大きさ|約15センチ
季節|11月~3月頃
冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥) -
季節によって住むところを変える鳥。
秋になると暖かい地域を目指して南下し、高尾山には冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥)としてやってくる。
ホオジロの仲間は茶色っぽい体のものが多いが、アオジは黄色みをおびているところが特徴。
うす暗い雑木林や笹やぶ、アシ原(アシの群生する場所)などで小さな群れをつくって活動する。
地上をピョンピョン跳ね歩き、草木の種、虫やクモを探して食べる。繁殖期は5月から8月頃。
オスは「チョッピーチョ、チチチッー」と枝先でさえずり縄張りを宣言する。
地面に近い低い枝に枯れ草や茎を折り曲げてカップ状の巣をつくり、4~5個の卵を産む。
冬になるとエサを求めて、都会の公園の植え込みに姿を見せることもある。
大きさ|約16センチ
季節|11月〜3月頃
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く
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春から夏は北海道や本州北部の平地や山で暮らし、秋に南下してくる。
高尾山には冬鳥(ふゆどり:秋に渡来して冬を越し、春に去る渡り鳥)としてやってくる。
オスは体の全体が暗い灰色、メスは黒っぽい茶色をしている。
クロジの名前は、この体の色から付けられた。
いつもうす暗いところを好んで生活し、笹や草の茂みの中を動き回っている。
たまに林道にも出てくるが、危険を感じるとすぐに茂みの中に隠れてしまう、とても用心深い鳥である。
主に草木の種を食べ、虫やクモも捕まえる。
繁殖期は6月頃で、通常は明るいところに出てこないオスも枝先にとまって「ホーイチチチ」とさえずる。
笹やぶなどに落ち葉やつたを集めてカップ状の巣をつくり1回につきおよそ3~5個ほどの卵を産む。
大きさ|約17センチ
季節|11月~3月頃
漂鳥(ひょうちょう:ある地域内で季節によって居場所を変える鳥)鳴き声を聞く