TAKAO 599 MUSEUM

高尾山の宝物たち

暖温帯と冷温帯、それぞれに分布する植物が混在して生育する高尾山。自生する植物の種類が多く、四季折々のさまざまな姿を楽しめます。1600を超える種類の植物が確認されており、その数はイギリス全土で自生する種類の数に匹敵。高尾山で最初に発見された植物も多く、その数はタカオスミレ、タカオヒゴダイなど60数種類にものぼります。

カンアオイ
カンアオイ ウマノスズクサ科
山地の林内に生える常緑の多年草(複数年のあいだ育成する植物)。冬でも緑色の葉がついていることからその名が付いた。また主に関東地方の山地に多く見られることから「関東寒葵(かんとうかんあおい)」の別名がある。葉は長さ約6~10センチの広い卵形で、長い柄(え)があり、表面には葉脈にそって白い斑紋が入る。花の直径は約2センチで、まるみのある三角形をした長さ約1センチの萼片(がくへん:花の外側にある、葉の変化した器官を萼といい、そのひとつひとつを萼片という)3枚が花びらのように開く。花の色は枯れ葉のような暗い紫色で、地面すれすれの葉柄(ようへい:葉をささえる柄)のもとに1個つき、冬の間もずっと咲いている。花が終わると水分を多く含んだ実をつけ、熟すとくずれて種を出す。種にはアリのエサになる種枕(しゅちん:種に付属する柔らかい物質)があって、アリによって運ばれる。
※ここでは、「斑点」は点状の模様、「斑紋」はある程度大きな模様を指しています。

季節|10月~4月頃
高さ|約10センチ程度
場所|1号路、4号路、稲荷山、裏高尾、南高尾
※高尾山公式アプリからの引用
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